22話 ページ22
「‥‥‥‥え?ちょ待って待って」
『男磨いてこい。ラウール!!!』
3人が横並びに俺に親指を立てている。
‥‥‥‥これ、行く流れなの!?!?
むらかみ
『うわ〜嬉しい😆じゃあ今度お邪魔するね!』
3人に見守られながらそう返したのが1週間前のこと。
いよいよお泊まり当日を迎え、俺はAちゃんの家の前に立っていた。
(このピンポンを押したら‥‥‥うぅ緊張する!)
そしてピンポンを押したその瞬間。
どこかから殺気とも取れるような強い視線を感じた。
辺りをぐるっと見回してみると隣の家の柵越しに男の人と目があった。
あったんだけど‥‥‥大きく見開かれた目にはなぜか全く光が入ってなくて、真っ黒の大きな目がこちらをじーーっと見つめている。
いつから見ていたんだろう‥‥‥?ていうか誰?
あまりにホラーなその表情に目が離せないでいるとAちゃん家の玄関のドアが開いた。
「舞子ちゃん!いらっしゃい〜」
「‥‥‥へ、あ!?お、お邪魔します!!」
「?な、なんかあった?」
「いや‥‥‥あの、隣に」
「A!おはよう〜」
突然男の声がして振り返るとさっきの男の人が玄関前に立っていた。
でもさっきとは表情が打って変わって、ニコニコと優しげな笑みを浮かべていて好青年な印象を受ける。
この人こう見ると格好良いんだな‥‥‥。
さっきの表情じゃ微塵も分からなかったけど。
「ん?あ、亮平くん!おはよう!」
「‥‥?知り合い?」
「うん。幼馴染なの!同い年で昔からずっと一緒なんだ。高校は違うんだけど」
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作者名:Haniko | 作成日時:2022年11月6日 13時