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余命 ページ4

数年して無惨様の体調はだんだんと悪くなる。今は床に臥せる生活が続いていたが優しいお医者様が様々な処置を施し命を紡いでいた。

余命宣告があって無惨様は前に増して荒れる日々が続いた。



「やめろ!」

少しでも気が滅入らないようにと障子を開けようとすると止められる。


『どうしたんですか?籠もった空気は体に毒です。少しでも風を入れねば…』
「黙れ!お前は私の嫁だろう!私の言うことを聞いていればいいのだ!」



どうしたことでしょう。前私が妻であると言った時は否定されましたのに。



嬉しくて緩む頬を引き締めて『そうですか』と障子にかけた手を下ろした。





ある日、いつもの通り鬼舞辻の部屋へ向かうA。


『無惨様、参りました』

顔をあげると血に濡れた畳、鬼舞辻、医者。


『…っ!!!』



一体何なのこれは。倒れているのはお医者様?死んでいる?無惨様は⁉ああ、よかった。無惨様は生きているわ。



あまりの衝撃にへたり込むA。



「片付けろ」

鬼舞辻は一言そう発した。


それでも動かないAにもう一度言う。

「片付けろ!」


ピクッと反応したAは動揺しながらもよろよろと立ち上がり鬼舞辻に近づく。


『無惨、様、…無惨様は?お怪我など、ございませんか?』

震えた両手で鬼舞辻をギュッと抱きしめる。



Aはわかっていた。この現状からして鬼舞辻が殺したのだと。


されるがままになっている鬼舞辻は小さな声で「大丈夫だ」と言う。

それを聞いても『無惨様、無惨様…』ととり乱したAを見て今更ながらにとんでもないことをやらかしてしまった気分になった。


しばらくして屋敷の者が通りかかり大騒ぎになったところをAが震えながらも、『物盗りが入りお医者様が殺された』と証言したところ丸く収まり、鬼舞辻が疑われることはなかった。

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Pistachio(プロフ) - メメさん» 主人公ちゃんかなりしっかり者でかっこいいですよね!無惨様がけっこう子どもだなぁと思ったのでかっこいい方がいいかなと思ってこの性格にしてみました!お読みいただきありがとうございました! (4月27日 0時) (レス) id: 7faa805a0d (このIDを非表示/違反報告)
メメ - 面白かったです。主人公がとてもカッコよくて、「うわ〜」って思っちゃいます。 (4月26日 13時) (レス) @page12 id: 7b4a5b0ad7 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - YUIさん» 鬼達の過去がいいんですよね〜!一緒の人がいて嬉しいです! (7月30日 1時) (レス) id: 2e787d1fce (このIDを非表示/違反報告)
YUI - 私も鬼推しなので気持ちがものすごく分かります!!! (7月16日 8時) (レス) @page12 id: 1121998891 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - マリイ(七海建人の嫁)さん» 無惨様いいですよね!私も好きです! (2022年10月28日 11時) (レス) id: 21768fa7fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Pistachio | 作成日時:2019年12月27日 15時

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