25話:聞こえてきた話 ページ31
金「何や……?中で一体何が……」
キンタロスは中の状況を確認しようと、再び中から聞こえる声に耳を傾ける。
女「私は…そんな事をして欲しい訳じゃないの…!!お願いだから、やめて……!!」
女の懇願する声が聞こえる。今にも泣き出しそうで、怯えた声だった。女の怯えた声を聞いたキンタロスは、偶然を装って中に入ろうかとも思った。しかし、それがもしイマジンで、また店の中で暴れられたら……。そう考えると、暫しここで待ち、正体が分かったら、良太郎達に報告しようと決めた。
『やめるわけねーだろ?お前の願いじゃねーか、俺はそれを叶えてるだけだ。』
女「違う、違うの……!!私の願いはそんなんじゃない……!!」
女はやはり、イマジンと契約していた。契約内容は分からないし、僅かな情報ではあるが、確かにその女が契約者であることは発覚したのは確かである。キンタロスは、ウラタロスとモモタロスに意識を繋ごうと、意識を集中させた。
ーーーーー
ウラ「………大量の砂を流す女?」
田中「あぁ、俺は良く分かんねーんだけど、同僚から聞いた話だ。」
モモ「で、その話って一体どんなんなんだ……?」
田中「確か、隣町に貧しい一家がいる。父ちゃんと母ちゃん、そして十代後半から二十代前半の姉ちゃんと、2個くらい下の妹と幼い弟の5人家族。家は家業だったが、中々人が来なくて、飯を食うのがやっとだったそうだが、家族はすごく仲良かったそうだ。妹は家族を養うためにこの町にきて、働いてた。……けどなぁ。悲しいことにその店のオーナーはその子を酷く苦しめた。かなり貧しいって理由だけで。妹はそれに苦しみ、悩み、どんどん衰弱して亡くなったらしい。それでだ。最近、真っ白い砂を流して歩く女がいるらしくて、女は毎回この店に入っていくらしい。噂じゃその亡くなった妹の霊だとも言われてるな」
良太郎「そんな事が……」
金『モモの字!亀の字!イマジンの契約者見つけたで!!この店におる!!』
良太郎達がその話に悲しんでいると、突如、モモタロスとウラタロスの頭の中に、慌てたようなキンタロスの声が響いた。
その言葉を聞いたウラタロスは、キンタロスに『情報ありがとう』と小さくお礼を言い、何か分かったように笑みをこぼした。
良太郎「ウラタ……うらら?何か分かったの?」
良太郎が恐る恐る問いかけると、ウラタロスは満足げに笑って頷いた。
浦「勿論分かったよ。砂を流す女の正体も、イマジンの契約者もね。」
25人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
麗香(プロフ) - 私も電王好きで毎週見てたので、嬉しいです!しかも銀魂とのコラボ!!これからも更新頑張ってください! (2015年9月19日 17時) (レス) id: c04db2c65e (このIDを非表示/違反報告)
犬神らん(プロフ) - 銀魂と電王のコラボ、俺得////これからも頑張ってください。応援してます! (2015年9月17日 10時) (レス) id: 977bbd3c0f (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ♪ - 私も、銀魂と電王好きだったのでコラボみてみたかったんです!作ってくれてありがとうございました! (2015年6月25日 23時) (レス) id: 630806716f (このIDを非表示/違反報告)
神崎瑠奈 - おんぷ♪さん» ありがとうございます!どんどんカオスになってきた気もしますが、頑張りますww (2015年6月24日 12時) (レス) id: af400b5f54 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ♪ - めちゃくちゃ面白いです。続き楽しみにしています! (2015年5月20日 11時) (レス) id: 630806716f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:瑠奈子@神崎瑠奈 | 作成日時:2015年3月16日 15時