25.体育祭3 ページ26
スタート地点に立ってます。Aです。
この競技は、トラックを少し走ってお題が書いてある紙を取り、書いてあるものを判定役の先生のところに持って行くらしい。
「位置について、よーい、どん!」
ピストルの音に少し驚きながら走って紙を取る。
「えっと、信頼してる人?」
信頼している、の基準はわからないが、とりあえずクラスの方に向かう。
「友達がいいのかな…?こんなお題なんだけど…」
「え?何で旦那じゃないの?」
旦那ではない。
「颯くんは旦那じゃないよ。」
「颯くん、だなんて一言も言ってないけどねぇ」
ハメられた。心の中で叫びながら顔を覆う。
「まぁまぁ、ほら、はやくしないと他の人に取られちゃうぞ。」
そう言いながらクラスメイトは頭をぽんぽんしてきた。
「うん?行ってくるね。」
「委員長。伝わらなかったかな?」
「伝わってないね。」
「颯くーん!」
周囲から
「お?嫁が来た。」
とか
「身長差すげぇなぁ。」
という声が聞こえたのはきっと気のせいだ。
「どうした?」
「ちょっとお借りしてもいいですか?」
周囲の人に聞くと
「どうぞどうぞ」
快く(?)承諾してくれたので、颯くんの腕を掴む。
「本部までお願いします!」
「了解。」
さぁ、走るぞ。
と、思っていたのだが
「えっ」
「行くぞ。落ちるなよ。」
抱き上げられてそのままダッシュ。
楽なのはいいが、速い。流石学年二位。
「めちゃくちゃ見られてる気がするんだけど」
「気のせい気のせい。はい、着いた。」
「えっと…?どっちがお題?」
何だろう。悲しい。先生には親と子、兄と妹にでも見えているのだろうか。
「お題に連れられてきました。」
「お題がきました。」
「あ、はい。OKです。二番目だね。」
二番かーい、と心の中で思った。
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薊 - 瀬央さん» コメントありがとうございます!わくわくしていただけて良かったです…! (2018年11月4日 23時) (レス) id: 02884e4a0f (このIDを非表示/違反報告)
薊 - airさん» コメントありがとうございます!続編は今のところはないですね… (2018年11月4日 23時) (レス) id: 02884e4a0f (このIDを非表示/違反報告)
瀬央 - 最後まで一気に読みました!とってもわくわくしました! (2018年10月28日 21時) (レス) id: 73beee53e0 (このIDを非表示/違反報告)
air(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れさまでした( ノ^ω^)ノあの、続編の予定とかないでしょうか…? (2018年10月28日 10時) (レス) id: e5f7ae3945 (このIDを非表示/違反報告)
薊 - airさん» コメント、お気に入りありがとうございます…!頑張ります…これからもよろしくお願いします! (2018年10月19日 23時) (レス) id: 02884e4a0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薊 | 作成日時:2018年3月4日 1時