17.羞恥と恐怖と2 ページ18
無事に出られそうだと思ったら最後にゾンビがいた。特殊メイクだ。
問題はそのゾンビが出口の前から動かないことだ。
「どうする?」
「私は怖いから颯くんに…」
任せる、と言おうとした瞬間驚くほど速くゾンビが動いた。
もちろん私は
「いやあああああ!!」
と叫びながら全力で颯くんの腕に抱きついた。
「あ、見つけた。」
「何を…?」
腕に引っ付いたまま颯くんを見上げる。
「友達。」
「えっ」
今この瞬間に気づいたということは
「まさかこの方」
「うん。友達。」
「そっか…お疲れ様です…」
と、話していると
「いや、お前らなんで付き合ってないのとか言いたいけど、俺の話で盛り上がる場所じゃないから。はよ出ろ。」
と言われた。
「うん。じゃあ、お疲れ。」
「お疲れ様です…」
「夫婦かよ。」
と言われた時は
「ち、違う…」
見事にハモった。
「怖かったけど…あっ、恥ずかしい。駄目だ。恥ずかしい。」
今更抱きついたことを思い出して顔を覆う。
「別に特に問題はないと思う。」
「彼氏でもない方に抱きつくなど…なんて失礼なことを…」
「ほう?」
それはどういう意味の返事だろうか。
結局その謎は解けないままこの日が終わった。
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薊 - 瀬央さん» コメントありがとうございます!わくわくしていただけて良かったです…! (2018年11月4日 23時) (レス) id: 02884e4a0f (このIDを非表示/違反報告)
薊 - airさん» コメントありがとうございます!続編は今のところはないですね… (2018年11月4日 23時) (レス) id: 02884e4a0f (このIDを非表示/違反報告)
瀬央 - 最後まで一気に読みました!とってもわくわくしました! (2018年10月28日 21時) (レス) id: 73beee53e0 (このIDを非表示/違反報告)
air(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れさまでした( ノ^ω^)ノあの、続編の予定とかないでしょうか…? (2018年10月28日 10時) (レス) id: e5f7ae3945 (このIDを非表示/違反報告)
薊 - airさん» コメント、お気に入りありがとうございます…!頑張ります…これからもよろしくお願いします! (2018年10月19日 23時) (レス) id: 02884e4a0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薊 | 作成日時:2018年3月4日 1時