言い訳説明会 ページ6
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その俺の香水と似た匂いがしたってのがちょっと気になったけど、なんとも摩訶不思議で奇跡的な偶然が俺を助けてくれた。
不思議な何かがAを導いてくれたことに感謝しながら、ちゃんとAにも感謝を伝えた。
「助けてくれてありがと。ホント、死ぬかと思った」
「……間に合ってよかったです」
まだ俺を許してくれたわけじゃないけれど、俺の言い訳を聞いてくれる気になってくれたことが嬉しい。
Aはベッド座り、俺は床に正座して、いよいよ始まった言い訳説明会。
緊張で心臓がバクバクと早まる。両膝の上でぐっと拳を握り、軽く顔を上げるとまっすぐ俺を見下ろすAとバチッと視線がぶつかった。
「それじゃあ昨日の夜の事、ちゃんと聞かせてください」
彼女の第一声が部屋に響いた。
息を細く吐き出して緊張した喉を開いて、ド正直な言葉を吐いた。
「昨日の夜は“食事”に行ってきたんだ」
Aの片眉がヒクッと動く。
じりっと立ち上り始める『怒り』と『嫉妬』の匂い。でもAは声を荒げる事なく抑えながら尋ねた。
「私がいるのに？何で？」
「俺達の“食事”の回数は週に二〜三回がベストなんだ。その方が身体の維持管理が上手く出来るからね。
でも、一度頂いた女の子からもう一度頂くには最低でも一ヶ月位は空けないといけないって教わってるし、仮に週三ペースで一人から頂くとなるとその女のコの身体への負担がとんでもなくなっちゃう。それを避けるために複数の“食事”相手が必要になるんだ」
「Aは一番美味しいから、腹が減りすぎた状態だと匂いだけでも我慢ができなくなるし、間違って我慢が振り切って噛み付いちゃったらあっという間に食い尽くしちゃう」
「……過激ね」
「Aの身体を第一に考えたら、インターバルなしでに立て続けに頂くわけにはいかないから」
「私のため？」
「うん。予定では今日はAと一日デートだったわけだし、まだひと月経ってないAから頂くのを我慢できるように“食事”だけでも済ませておきたくて……」
「……そうだったんだ」
A一人でも十分に腹を満たすことは出来る。
それでもそうしないのは、Aとずっと大切にしたいから。
俺の未来の奥様の身体を守りたかったから。俺も俺の中の獣も本当にAが大好きだから。
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あがしおん(プロフ) - Laurentさん» いつもコメントありがとうございます！コツコツと続きを鋭意制作中です。励みになります！頑張ります！ありがとうございます！ (2020年5月16日 11時) (
レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
Laurent(プロフ) - こんばんは！いつも楽しませて頂いております。ピュアさもありつつ作り込まれたあがしおんさんのお話が本当に大好きです……！あがしおんさんのペースでゆっくり更新頑張ってくださいね！応援しております (2020年5月16日 1時) (レス) id: 1f1ed7af51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2020年3月23日 19時
