正体の分からないモノ ページ33
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焦ってうまくタイミングが合わずにカチッと互いの歯が当たるのもお構い無しに深く食らい付き、唾液を混ぜあっては飲み下した。
いつもと全く違う興奮の高さ、余裕のなさに恥ずかしがる暇もなく耳を舐め回し首筋を這い回り胸元に向かってキスをして、ひらひらしたローブに手をかける。
薄っぺらいそれに触れる事を阻止されるもどかしさでイラつくもどうにかAの身体に手を滑り込ませた。
「これ……柔らかくて美味そう」
素肌に唇を落とし、ふわふわした柔らかさと出逢った瞬間、大きく口を開けて思いっきり牙を突き立てた。
「っあ！」
喰らいつかれてAが軽く身を引き、同時に甘い声を漏らす。
口に広がる紅い蜜の味にいつもと違う『何か』を感じ取った。その味に『獣』が喜びにうち震える。
これは俺も獣もずっと欲していたもの。直感的にそう思ったのに、俺にはそれが何なのか分からない。
分からないのにもっと欲しくなって蜜を啜った。
Aの蜜の中に感じたいつもと違う『何か』の正体を考える俺を差し置いて、獣は次の段階に遠慮なしに進む。
「初めてがこんな場所じゃ、流石に嫌だよな？」
「……へぇっ？」
ソファに横たわる彼女をお姫様抱っこで軽々と抱え、寝室へと滑り込み、ベッドに降ろしてすぐにベビードールを脱ぎ捨てさせた。
背筋を指先でなぞり、見つけたものを摘まむと、ふっと緩んだ感触。押し倒しながら胸を締め付けていたそれをずらし、そのまま頂をひと舐めして口に含み、コロリ舌先で転がす度に鼻からか細く声が漏れ、ぴくんと身を震わせ、Aの細い手が俺の頭を抱き込む。
吸い付くとその手先が髪の毛に埋まる。
ひく、ひくっと背筋が細かく震える。
もうひとつの柔らかい果実を寄せてペロッと舐めると、不意打ちだったのか身体を震わせて鼻から甘い声が抜けた。
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あがしおん(プロフ) - Laurentさん» いつもコメントありがとうございます！コツコツと続きを鋭意制作中です。励みになります！頑張ります！ありがとうございます！ (2020年5月16日 11時) (
レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
Laurent(プロフ) - こんばんは！いつも楽しませて頂いております。ピュアさもありつつ作り込まれたあがしおんさんのお話が本当に大好きです……！あがしおんさんのペースでゆっくり更新頑張ってくださいね！応援しております (2020年5月16日 1時) (レス) id: 1f1ed7af51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2020年3月23日 19時
