119 ページ19
.
「おっ……おはようございます」
ちょっと重くなった腰を庇ってユンギさんの方へ向き直ると、うっすら目を開けて頬や頭を撫でながら、
「……おはよ」
いつも以上に甘く優しい笑顔を見せてくれた。
「悪ぃ。帰すつもりだったんだけどな……」
「い、いえ……どうせ靴も乾いてなかっただろうし」
「あぁ、そうだったな。服もやりなおさねぇと」
そういえば乾いたのにそのままにしてたっけ。
「ユンギさん、ホントに帰す気、ありました?」
半分、身体を起こし、意地悪く笑いながら聞いてみたら、
「んー?帰す気半分、帰さない気半分」
そう言って、フッと口角をあげた。
「帰さない気半分だったんですか?ユンギさん意地悪い……」
「あのなぁ、雨が止まなかったら泊めてやるつもりだったのは本当だったんだよ」
「えー、ユンギさん、それやましい気持ちなしで言ってます?」
私が尋ねるとピクッと眉を動かした。
「……ギリギリ手ぇ出すつもりはなかった、お前に言うまでは」
「でも告白した後って、とっくに雨あがってましたよね……?」
「あー、んー……」
罰の悪そうな顔をしたユンギさんが、手を伸ばして私の頭を胸に押し付けるように抱きしめると、
「お前に好きって言われて、やっぱり帰したくなくなった」
ユンギさんの速まる鼓動と共に低く優しい声が伝わってきた。
「ユンギさん……」
顔は見えないけど、きっと恥ずかしがってるに違いない。
「あー。朝っぱらからAのイイ声聞いたから、やたら元気なんですけど」
「は?それはユンギさんが触るから、」
反論しようと飛び起きると、ニヤニヤして私を見上げているユンギさんと目が合う。
「責任とれよ?」
「はいぃ?」
組み敷かれ、今度は私を見下ろすユンギさんが意地悪く笑った。
361人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あがしおん(プロフ) - ののはさん» ありがとうございまぁ〜〜〜〜〜す! (2018年11月26日 23時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
ののは - 甘〜〜〜〜〜〜〜〜い!!笑 (2018年11月26日 21時) (レス) id: a42d85b0ec (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - ののはさん» コメントありがとうございます!心臓、飲み込んで戻しておいてください!もうちょっと甘くしておきますからね〜!マイペースで更新頑張ります! (2018年11月26日 0時) (レス) id: 1e736e073a (このIDを非表示/違反報告)
ののは - いやあ、もう最高です〜!キュンキュンし過ぎて口から心臓出てきて呼吸困難起こしそうです!!!(語彙力)ゆっくりでいいので更新頑張って下さい! (2018年11月25日 21時) (レス) id: a42d85b0ec (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 未緒さん» コメントありがとうございます!甘党ユンギさんとイチャイチャするのもいいですよね!私も書いてて幸せです♪ (2018年11月25日 1時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あがしおん | 作成日時:2018年11月19日 6時