こんな僕でも・・・が欲しい！

あの子の勤め先 ページ38

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　そこは繁華街から少し離れた路地に、ひっそり佇む隠れ家的なお店だった。

「へぇ。おしゃれだなぁ〜」

　北欧風の小さな家っぽい外観。緑がいっぱいでこれは女子受けもよさそう。

　隠れ家的、と言いつつも、結構客の入りは良いな。人気店なんだ。
お店の名前は……Bangtan？見た目とは裏腹に何か……ま、いいや。


　店の前でキョロキョロしながらAさんを待つこと数分。
カラン、とドアが開いて、Aさんが顔を出した。

「あ、ジミンさん！ごめんなさい来てもらっちゃって！」
「こんばんわっ！Aさん！」

　お店の制服なのか、白いシャツブラウスにストレートの黒いパンツに黒いショートのエプロンを腰に巻いて、髪を１つに束ねている。

　か、可愛い！どうしよう！可愛さがダダ漏れしてる！ついでにいつもの甘い香りもダダ漏れてるっ！！

　もう仕事は終わったらしいけど、僕を長く待たせるのは悪いと思ってお店に呼んだらしかった。
やっぱり優しい子だ･･･。

「今上がらせてもらったんで、着替えてきます。中にどうぞ」
「ああ、うん！でも、別に僕は外で待っててもいいんだけど？」
「せっかくだからうちで食べて行ってって、ここの店長が」

　Aさんの後ろ、厨房からひょっこっと顔を出した長身で紳士的な男性が、僕ににこりと笑いかけた。

　うっ･･･この人カッコいい･･･！
こんなカッコいい人の下で働いてるんだ。

　僕も軽く会釈して返した。

「せっかくだし、お言葉に甘えようかな？」

　その方がAさんの顔も立てられるだろう。

「じゃ、決まりですね。着替えてきます！」

　ニコッと微笑んだAさんは、店長さんに挨拶すると店の奥に入っていった。

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