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探りながら部屋のカギを開け、やっとの思いで部屋に転がり込んだ。

A「いっててて……」

二人が倒れるとドアがゆっくりと閉まる。

A「はい、主任!立って!」
SJ「うー……。」

どうにか引きずるように主任をソファまで連れてくると、

SJ「んー!Aちゃ〜ん!」
A「ちょっ!主任!」


抱きしめられた弾みで足がもつれ、勢いよくソファに倒され、主任の下敷きになってしまった。


A「主任!お水、飲みましょう?後で脱水起こしちゃいますよ?」
SJ「ふぅ〜……んー。ちょぉだい?お水…。」


そう言いながら抱きしめる力が全く弱まらないんですけど!


A「主任!水取りに行かせて!おねがい!」
SJ「うん〜、いいよぉ〜。」

……やっと解放してくれた。


急いでコップに水を汲むと主任の元へ戻った。

のそりと起き上がると手にコップを持ち、よろよろと口元に運び、一気に飲み干した。

SJ「……ごちそうさまです〜ありがとうございましたぁ!」

ソファの背もたれに仰向けでぐったりと伸びて目を瞑った主任。

A「あ、スーツが……。」
しわくちゃにならない様に上着だけ脱がせると、


SJ「んー!寒ぅい〜」


ごろんとソファに横になり丸くなった。



A「やっと落ち着いた……。」


やれやれ……


でもどうしてマンションの前なんかにいたんだろう?


主任の家、方向が逆なのに。

近くで飲んでたとか?

でも、会社とも方向が違うし……。



主任が寝てしまったのを確認すると、寝室から毛布を持ってきて、そっとかけてあげた。

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作者名:あがしおん | 作成日時:2018年5月6日 22時

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