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第二話 勝負の行方 ページ4

慣れた手つきでカードをシャッフルするディーラー。
其れを子供のようにわくわくした目で見つめる小泉に、
頬杖をつく太宰。
そして完全にこの状況を楽しんでいる客たち。


「……ずいぶんと楽しそうだねぇ。天才さん」

「おっと、これは失礼いたしました。ディーラーとしての仕事はあっても、客として参加するなんて久しぶりでしたから」


にこやかに言ったこのセリフ、訳すとこういうことである。


(ディーラーとしての腕が良すぎて客側になる暇もなかった)


一見人当たりの良さそうな言葉でも、真意を知れば恐ろしくなるものだ。

こうしている間に、ディーラーがカードを配り終える。


「では……まずは手札を確認し、一回目の賭けを」


小泉は10$の価値があるチップを二枚、
太宰も同じく、支給された10$チップを二枚賭けた。


「手札の交換を。まずはそちらのお客様から」


先に手札を交換したのは小泉。
へぇ……と笑みを浮かべる。

続いて太宰。
無言で顔に手を添え、にやりと笑った。


そうして、二回の手札交換と、二回目の賭けが終わった。


「――では、ショーダウンを」


二人が場に手札をさらす。


「これは……」


小泉:ストレートフラッシュ
太宰:フルハウス


「私の勝ちですね」

「流石だねェ。では、私は大人しく退散するとしよう」


ディーラーにより小泉の勝利が宣言されると、太宰は大人しくカジノを出て行った。





その時の客達が、どちらが勝つか賭けていたことを、二人は知る(よし)もなかった。

第三話 仕事終わりの迷惑客→←第一話 小泉八雲という人間



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福良雀(プロフ) - 孔雀さん» コメントありがとうございます!!夏休みですので一気に更新できるように頑張ります!!! (2021年7月26日 16時) (レス) id: b6ee0e20db (このIDを非表示/違反報告)
孔雀(プロフ) - とても面白いです!続きが楽しみです!更新頑張って下さい!! (2021年7月26日 15時) (レス) id: 3ff2a4c3bb (このIDを非表示/違反報告)
福良雀(プロフ) - 琥珀さん» ありがとうございます!!思わず奇声を発するほど嬉しいです本当にありがとうございます!!!これからもよろしくお願いします!更新頑張ります!! (2021年3月6日 5時) (レス) id: b6ee0e20db (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 読んですぐハマりました…何回も読み返してます!更新楽しみにしてます (2021年3月4日 20時) (レス) id: 89e4bffd75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:福良雀 | 作成日時:2020年12月6日 18時

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