約束を果たすため【wrwrd!】

約束 ページ12

ガラッ…





「おはようございます…」





次の日。



昨日あんな態度を取ってしまったから



今日調べられるだろう。



と思いながら席に着く。





ut「Aちゃん！おはようさん！」




「大先せ……あ、う、鬱さん…おはようございます」




ut「もう大先生でえーよ。だってAちゃん知っとるやろ？」





そう言って笑う大先生。



…笑顔が眩しいね。





ut「そーいや。今日から弁当ありやけど。

Aちゃんはどこで食べるつもりなん？」




「え…？お、お弁当ですか…？」





やばい。見事にエミさんの話を聞いていなかったから



お弁当を持ってくるのを忘れてしまった。



生憎、お金も持ってきていないので購買で買うこともできない。





ut「…もしかしてAちゃん。

弁当忘れてもうたん？」




「…お恥ずかしいことに」




ut「…よしっ！じゃあ俺が奢ったるわ！」




「えっ…？」





大先生が人に奢る？



前世でも頑なにお金を出そうとしなかったあの大先生が？





「い、いいですよ！お昼くらい食べなくても平気ですから！」




ut「けどなぁAちゃん。5限目みてみぃ？」




「5限目…？」





5限目が何だろうと思い時間割を見る。



そこには【体育】と書かれていた。





「え…あ、た、体育…？」




ut「せやでぇAちゃん。今日から授業が本格的に

始まんねんぞ？中学やないねんから。

高校の体育はほんまにきついねんで〜？

まぁ2年やからそれは知っとるか」





参った。



5限目は体育だったのか。



見事に計算外だった。



大先生に奢られざるを得ないのか。



大先生はこっちを見ながらニヤニヤしている。



計画がうまくいきそうで喜んでいるのか。





「はぁ……わ、わかりました。

今日の所は…お願いします」




ut「任せろって！こう見えても俺結構金あんねんで？」





いやそれ誰かから借りてる奴だろ。



と言いたかったが、余計ややこしくなるので



心に留めておいた。

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