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「…なーんてね！
ちょっと言ってみただけ！笑」
「そう？…ならいいけど。
なんかあれば言いなよ？
っても、あれだけデキた彼氏だとねぇ。
不満も何もあったもんじゃないか。笑」
「うん。…まぁ、うん…そうかな？」
「そうかなって！！笑
まったくホント贅沢なやつだよー。
あんなイケメンジェントルを捕まえて？
学校中が羨ましがってるってのに。」
「捕まえるなんてそんな…」
「お？あれあれ？もしやAさん？
捕まえられた方だけど、とか言っちゃう？笑」
「言わない言わない！！笑」
「ったく、うらやましいったら！
幸せ分けろっ…あ・た・し・にー！！」
笑いながら迫ってくる千春をかわしつつ
そのまま走って鞄置き場へ逃げ込む。
漠然とした見えない不安があるだけで
実際のところ特に悩み事はないわけで。
「千春ーっ！先帰るね！」
深く考え込むのは正直苦手だし
千春に無駄な心配をかけたくもない。
「バイバイ！贅沢者！笑」
変顔でお互い威嚇し合ってゲラゲラ笑ってから
後輩たちにもバイバイって手を振って歩き出す。
出口に向かって進みながら男バスをふと見たら
同じく指導に来た雅紀がコートに出てて笑った。
ほんとちゃっかりしてる。
しかも一番張りきっちゃってるし。
まったくもー。相変わらずなんだから。笑
でもそんな雅紀だって本当はモテモテ。
体育館の出入り口に固まってる女子軍団は
相葉先輩を見にきた後輩たちなんだもんね。
まぁあれだけスタイルがよかったら
何やってても格好良く見えるんだろうな。
黙ってたら、だけど！笑
その集団を突っ切ろうと心ん中で気合をいれたら
後ろからAー！ってバカデカイ声で呼ばれた。
振り返ると同時に雅紀がボールを投げ出してて。
「もう帰んのー？早くね？」
声のボリュームと同じぐらい勢いのあるパスに
慌てて握ってた補助鞄を床に投げてキャッチ。
手がじんじんする。
この感じひさびさだ。
男バス部長だった雅紀とは
引退前も時々こうしてパスし合ってた。
この勢いのあるボールが懐かしくなる。
ちなみに女バス元部長は千春で副部長があたし。
「ちょっと！力加減！！手ぇ痛いよーっ
雅紀みたいに暇じゃないから帰りまぁす！」
返事の大声と合わせて強めのパスで返したら
眩しいくらいの笑顔であひゃひゃっと受け取って
2回トトンとドリブルして放ったボールは
光を受けて鮮やかにゴールの真ん中を抜けた。
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でこぼこ(プロフ) - 櫻宮さん» ありがとうございます！とっても嬉しいお言葉(о´∀`о)単純な作者なので、きっと今日明日にはまた何話かUP出来ると思います（笑）最後まで是非お付き合いください(^^) (2019年11月8日 10時) (
レス) id: deca25d402 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 実はこういったお話が凄く好きで不器用だけど真っ直ぐな皆とか何か確執みたいなものを抱えているとか…でこぼこさんの作品をもっと読みたいと思いました！ (2019年11月6日 10時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
でこぼこ(プロフ) - 櫻宮さん» コメントありがとうございます(*^^*)あやふやな関係やふわふわした感情に翻弄され気味の主人公が、嫌われたら可哀想だなと思っていたので、愛おしいと言って貰えたことがとっても嬉しい！櫻宮さんの言葉を励みに、また書き進めていきますね(´∀｀*) (2019年11月5日 16時) (レス) id: deca25d402 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 皆不器用だけど真っ直ぐで…そんなあやふやな位置関係にいる主人公が健気で愛おしくて好きです。早く次が読みたい！ (2019年11月5日 12時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でこぼこ | 作成日時：2018年11月29日 14時
