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Side N
踵を返してそのまま目指す方へ歩き出すと
当たり前のように横にならんだ中崎が
俺の腕に遠慮なくその手を絡めた。
「やっ、ちょっと…さ？ …コレいる？」
「いるよぉ。彼氏だもん。
手つないでくれるならそっちでもいいよ？」
黙り込んだ俺を
満足そうな顔で覗き込む中崎。
「だってニノくん。
私たち付き合って3か月だよ？
だけどまともに手繋いでデートしたこともない。」
「そーゆうのはいらないって言わなかったっけ？
お前が告白してきた時。」
「いらないなんて言ってないよ？
でもニノくんが面倒くさいのは嫌って言うから
それなら面倒くさい事は言わないって言ったの」
「デートも面倒くさいの範疇だけど。
俺にとっては。」
「…コレってデートなの？
だったらあたしはすごい嬉しいけどぉ。
でも相葉くん家に行く途中なんでしょ？」
無言で眉をしかめる俺を見て
くすくすとそれはそれは愉快そうに笑った。
言い負かそうと思えばいくらでもできるけど
そんな気力さえ今は湧いてこない。
告白してきたのは向こうだけど
その気持ちを受け入れたのは確かに俺で。
ちょっとはそれらしーことしなきゃって
思うには思うんだけどね。
でもそれってもう義務感でしかないんだよ。
中3の男子が考えることなんて
ホント単純でバカなことばっかりで。
俺だって男だからそーゆーことにもね？
当然それなりに興味はあったりして。
それこそまーくんが嬉しそうに持ってくる
色気たっぷりの本だってビデオだって
申し訳ないけど見るっちゃー見るんだよ。
ま、まーくんほどのモチベーションはないけどね。
「んで、どこまで行くの。…送るわ。」
だけどその欲を
じゃあコイツに？
…ってのは別問題。
そー思えたらいいのにってね。
俺だってさ？思うのよ。
「…相葉くん家でいいよ？そこからすぐだから。」
そりゃね。デキるよ。
ヤ レるに決まってるじゃん。男だもん。
でもさ、違うんだよ。
欲しいのは。
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でこぼこ(プロフ) - 櫻宮さん» ありがとうございます！とっても嬉しいお言葉(о´∀`о)単純な作者なので、きっと今日明日にはまた何話かUP出来ると思います（笑）最後まで是非お付き合いください(^^) (2019年11月8日 10時) (
レス) id: deca25d402 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 実はこういったお話が凄く好きで不器用だけど真っ直ぐな皆とか何か確執みたいなものを抱えているとか…でこぼこさんの作品をもっと読みたいと思いました！ (2019年11月6日 10時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
でこぼこ(プロフ) - 櫻宮さん» コメントありがとうございます(*^^*)あやふやな関係やふわふわした感情に翻弄され気味の主人公が、嫌われたら可哀想だなと思っていたので、愛おしいと言って貰えたことがとっても嬉しい！櫻宮さんの言葉を励みに、また書き進めていきますね(´∀｀*) (2019年11月5日 16時) (レス) id: deca25d402 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 皆不器用だけど真っ直ぐで…そんなあやふやな位置関係にいる主人公が健気で愛おしくて好きです。早く次が読みたい！ (2019年11月5日 12時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でこぼこ | 作成日時：2018年11月29日 14時
