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今…Aって…。
「ったく。派手にやったね？笑」
「…あっ！ごめんバトン！」
そうだ！！
まだ途中じゃん！
慌てて立ち上がろうと片膝を立てたら。
「あっっバカ！！」
立つ足を間違えてまたグラつく情けなさ。
瞬間的に支えてくれた二宮くんの腕が
あたしの揺れた肩に回されていて
触れ合う肌の温度がぐんぐんと上昇する。
「うぇっ！ご、ごめっ…」
慌てて離れようと体を捻りかけたら
むしろ二宮くんの力が強くなった気がした。
「いーから。捕まってなさいよ。
どー見てもやっちゃってるじゃん、足。」
「でもっ…まだリレー途中だし…」
「いーのよ、どーせ練習なんだから。
てか何であんな走るかな？怪我してるくせに。
んなマジメでどーすんの。手ぇ抜きなさいよ」
ケガしてたことも
正直歩けそうにないことも
なんで二宮くんは分かるんだろ。
ほんとエスパーで困る。
「ほれ。行くよっ。」
肩にあった手がするっと降りて
そのまま腰から持ち上げられた。
「やっっ、ちょっと！
だ、大丈夫！自分でっ歩けるから…！」
3番手までのリレーはとっくに終わったみたいで
あちこちからの視線が刺さりすぎて痛い。
そんなことお構いなしの二宮くんが
あたしの右腕をとって抱えるように
自分の肩に回すから体の右半分が密着しちゃって
抱えられてる腰が熱くってなんかもうもうっ…！
「ねっ、ねっ、二宮くん。
これは…ダメじゃない？まずくない？」
「ぎゃーぎゃーうるさいなぁ。
これ以上騒ぐならするよ？
お姫様だっこ。いいの？」
もう言葉にもならず金魚みたいに口がパクパク。
俺はどっちでもいけーどねーとか言いながら
肩を揺らして笑う二宮くんが楽しそうで。
きっと裕美ちゃんが見てる。
彼女だもん。怒ってるよね。
きっと翔くんだって見てるよ。
また目を合わせてくれなくなるかも。
分かってる。
分かってる。
けど。
なんで、こんな。
コケたのが恥ずかしいから。
みんなに見られてるから。
急に呼び捨てなんかするから。
きっとそうだ。
早くなる胸の音は
聞こえないふりした。
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でこぼこ(プロフ) - 櫻宮さん» ありがとうございます！とっても嬉しいお言葉(о´∀`о)単純な作者なので、きっと今日明日にはまた何話かUP出来ると思います（笑）最後まで是非お付き合いください(^^) (2019年11月8日 10時) (
レス) id: deca25d402 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 実はこういったお話が凄く好きで不器用だけど真っ直ぐな皆とか何か確執みたいなものを抱えているとか…でこぼこさんの作品をもっと読みたいと思いました！ (2019年11月6日 10時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
でこぼこ(プロフ) - 櫻宮さん» コメントありがとうございます(*^^*)あやふやな関係やふわふわした感情に翻弄され気味の主人公が、嫌われたら可哀想だなと思っていたので、愛おしいと言って貰えたことがとっても嬉しい！櫻宮さんの言葉を励みに、また書き進めていきますね(´∀｀*) (2019年11月5日 16時) (レス) id: deca25d402 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 皆不器用だけど真っ直ぐで…そんなあやふやな位置関係にいる主人公が健気で愛おしくて好きです。早く次が読みたい！ (2019年11月5日 12時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でこぼこ | 作成日時：2018年11月29日 14時
