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小さな町だったから
娯楽という娯楽もなくて。
先輩たちが辿ってきた道のまま
私たちも身近な娯楽に手を伸ばした。
付き合おうかって
当たり前みたいに言うから
何のためらいもなく
うんって答えた。
でも
仕方なくっていうんじゃなくて。
カズのいない毎日は
想像できなかったから。
それぐらい当たり前の存在で。
だから
あるべき場所に収まった。
そんな感覚だった。
恋人になって
初めて手を繋いだ日。
左手の温もりは懐かしくて
空っぽの右手が切なかった。
懐かしい温もりを思い出して
私が空を見上げたら
カズも同じように遠くを見て。
きっと同じものを見てる
そう思えたことが
少し心を穏やかにした。
3人でよくトンボを捕まえた
思い出のその場所で
初めて恋人のキスをして
私は１つ大人になった。
3人で手は繋げるけど
キスは3人じゃ出来ないな
なんてボンヤリ思って。
大人に近づくカズのキスは
いつもの悪態が嘘みたいに
優しさで口の中をいっぱいにした。
嬉しさと恥ずかしさと甘酸っぱさ。
何も言わなくても
カズにはまるっとお見通しだから。
困り顔で小さく笑うわたしを見て
カズも照れて少しだけ笑った。
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でこぼこ(プロフ) - 櫻宮さん» わー、ありがとうございます(*´-`)主人公の不器用さを愛しく思って描きましたが、この子を可愛いと言って貰えて嬉しいです！ (2020年4月11日 12時) (
レス) id: deca25d402 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 素直になれない主人公ちゃんがとてつもなく可愛い！不器用なにのちゃんも素直すぎるまーくんも皆皆好き！！[月嘘]も好きだけどこっちも好きだなぁと思いました。ありがとうございます！ (2020年4月4日 16時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でこぼこ | 作成日時：2017年11月5日 17時
