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それからやっぱ冷たいわと言ってすぐに水から出てきたゾム。
荷物までさほど距離のない浜辺をどちらからともなく手を繋いで歩く。
「いい棒みっけ」
「何に使うん」
「絵を描くに決まってんじゃん」
「じゃあ絵しりとりしよか」
お互い見つけた„いい棒“を手に湿った砂の上にしゃがみ込む。
ジャンケンで勝った私からリンゴの絵を描くとすぐにピンときたゾムが得体の知れない何かを砂に書き出す。
「………何これ？」
「言ったら意味ないやろ！」
わかるやろ！と口を尖らせるゾム。
いや、わかんないから聞いてるんだよ。私は頭を悩ませる。
「リンゴって来たら流れで思いつくやろ！」
「………………ゴリラ？」
「おん」
「……」
なんでこれがゴリラなんだろうか。
砂に描いてるから描きにくいのはわかるけど、ここまで酷いことってありゅ？
丸の下にそれより細長い丸がついてて。たしかに腕はちょっとムキムキ感あるけど、目なんてイッちゃってるし…。
先が思いやられる、とため息をこぼして絵しりとりを続行するけど、案の定毎回私が突っかかりストップしてしまうので絵しりとりは私の負けという事で終わりになった。
勝ち負けがあるなら頑張って解読したのに…と砂をかき集め山を作りながら拗ねているとその手の上にゾムの手が添えられた。
「罰ゲーム。Aからちゅーせぇや」
「……罰ゲームじゃないよそんなん」
小さな砂山一個分離れていた距離を縮めて唇同士を合わせる。わざとリップ音を立てて唇を離せば、ゆるりと彼のまぶたが挙げられる。
「…もっかい」
今度はゾムから距離を縮め一回目よりも少し長めのキスをした。
「ゾムの口冷たい」
「海めっちゃ冷たいんやもん」
「やっぱ冷たいんじゃん」
手についた砂を払って腰を上げるゾムが私に手を差し出す。
私も砂を払い彼の手を取り立ち上がる。
キラキラ光る海を背にまたふざけ合いながら私たちは歩き出した。
「2人」の在り方。(ci)→←冬の海は冷たかったでしょう？(zm)
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鯉口(プロフ) - 赤羽 紫音さん» コメントありがとうございます！ (2020年4月4日 3時) (
レス) id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
赤羽 紫音 - 凄い！ (2020年4月4日 2時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
鯉口(プロフ) - ノアさん» 主催者の鯉口です。コメントありがとうございます(*^^*)まだまだ続きますので更新をお待ちください！ (2020年2月29日 1時) (レス) id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
ノア - めっちゃ好きです！ 文才分けて欲しいぃ((( 毎日、楽しみにさせてもらってます！ 更新頑張って下さい！ (2020年2月25日 22時) (レス) id: 47bc0266fa (このIDを非表示/違反報告)
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