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夫となったひとらんらん様は、現在警官として働いている。
武家の生まれであるため、剣術といった武芸は素晴らしかったと聞いた。
それを認められて、警官として務めることになったらしい。
結局、結婚はただの父の懇意であったことをその後に知った。
てっきり軍人になると思っていたけれど、そうじゃなくて良かった。
軍人なんて、戦争にいって死にに行くようなものだもの。
せっかく夫婦の関係になるのに、いくら国のためだとしても嫌な未来ばかりが見えて嫌だった。
ひとらんらん様とは結婚して一年になるけれど、まともに会話したことはほとんどなかった。
いつも、うん、とか、そう、ぐらいで、弾む会話なんてしたことがない。
私が薬屋をやると話しても、
「いいんじゃない」
の一言だけだった。
(もしかしたら嫌われているのかしら……)
と思った事があるが、考えに至るまでもなかった。
私にとってこの結婚は亡き父の遺言であり、受けた恩のお返しとして受けたものだけれど彼にとってはどうでもいい話なのだ。
きっと彼も、私の父と自分の父親が友人であったなんて、縁談の話が上がったときに初めて聞いたのだと思う。
一族のための結婚だと渋々受け入れていたとしたら、仲良く関係を築くのだって難しい。
そう確信してしまった私は、その後もめげずに、話の接ぎ穂を失わぬように彼に歩み寄ったが、ひとらんらん様は変わらず朴訥なお方だった。
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鯉口(プロフ) - 雪姫さん» 感想と指摘ありがとうございます！ (2020年3月28日 13時) (
レス) id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - はじめまして。鯉口様の小説は何時も面白くて大好きです。作品これからも、投稿頑張って下さい。後、梅の花が咲く前にの6ページ、とりあえず単語がとりあいずになっておりましたのでご確認お願いします。 (2020年3月28日 11時) (レス) id: ef862af7e8 (このIDを非表示/違反報告)
鯉口(プロフ) - 音羽リンさん» コメントありがとう！泣いてくれたなんて、嬉しい感想です！ (2020年2月4日 20時) (レス) id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
音羽リン(プロフ) - 泣いた (2020年2月4日 20時) (レス) id: bd02fe3886 (このIDを非表示/違反報告)
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