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ショッピの、銃を持つ手が震えている。
気晴らしに持った銃が、人間であった頃よりも重く感じた。
今日は調子もいいから、後数発撃っても身体に影響はないだろうと思っていた。
硬度が9もあるショッピの身体でも、銃の衝撃には多少影響を受けてしまう。
毎日使い続ければ少しずつ身体に細かいヒビが入ってしまうのだ。
高い硬度を持つ者でも、許可を降りた者にしか扱えない銃は、この時代ではかなり貴重だ。
8年前は鬱と組んで狙撃で援護をしたこともある。
そのときは確か、鬱はロボロと同じく小ぶりの弓を使っていた気がする。
(ああ、懐かしい)
＊
貴族派が不穏な動きをし始めたという知らせは、案外遅かった。
貴族派は以前から、皇后を迎えることをグルッペンに推していたが、彼は長いことその提案を無視し続けていた。
貴族派の者たちは、それ以外に目立った動きをしてこなかったからである。
しかし今になって再び、貴族派から是非皇后を、と強く主張してきたのだ。
チーノは考えていた。
今までさほど大きな動きも見せず、覇権を狙うにも些細な主張しかしてこなかった貴族派の者たちが、突如として皇后を！ 特権を！ と騒ぎ出したのだ。
しびれを切らしたのか、それとも何かの企みが始まるのか、いずれにしてもグルッペンの失脚を狙っていることは間違いなかった。
無論、総統は変わらずその提案を突き返したが、それだけでは終らないだろう。
内紛を防ぎ、面倒なことを防ぐためには、何かしら案を出さなければならなかった。
先の鬱の件は何事もなかったみたいだったが、貴族派が裏で何をしているのかを完全に読んで先回りして動くことは難しい。
季節は冬。雪が降り始めた時期になった。
物語はこの冬、新たな局面を迎えることになるのである。
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第一部 完
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鯉口(プロフ) - あきらさん» コメントありがとうございます！最初の注意事項の項目を読んで察していただけると幸いです (2022年7月20日 0時) (
レス) @page1 id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
あきら - 宝石の国、、、、？あっいつも見てます頑張ってください (2022年7月19日 18時) (レス) id: 59a8197af5 (このIDを非表示/違反報告)
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