最強と妹

趣味 ページ19

五条


｢悟、私に気を使ったの…？｣

さっきのことか

｢なにをー？
僕はただ、これ以上僕のAのことを教えたくなかっただけだよ｣


言いながらAを見たら
ちょうど大きな木の下まで走っていった


Aが走るなんて珍しい


｢何かあったの？｣

｢うん…！｣


うわ、めっちゃ目がキラキラしてるよ
絶対あれだ



｢そろそろその趣味無くして欲しいんだけどね、僕は｣

｢無理｣

｢だよねー｣



そう言って、自分のポーチから縄を取り出して木の枝に巻き付けた

そして、輪っかを作り
“自分の首にかけた”


｢今日こそは、…成功する｣



Aが体重をかけた瞬間


縄が切れた






っと言っても、僕が切ったんだけどね



｢いくら自 殺がAの唯一の趣味だったとしても、大切な妹が死ぬ瞬間なんて見たくないよ？｣

｢……ん｣


いつもの事だから、すぐに諦めて
切れた縄を回収する


｢ほら、寮に戻って荷物出さなきゃだよ、行こ｣

｢うん｣



Aの自 殺癖、悠仁達にも言わなきゃだよな

まぁ、後ででいっか

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