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第54話 ページ4

貴女side





呼び出しの理由は予想をはるかに上回った



森「そうだね。私にとってはいい結果だよ、君のみね。」


貴女「……」


森「君はある日を境に向上心を見せ始めた


あれほど中也くんに執着していた君が彼の元を離れることを厭わぬ速さで。


君の立場を云ってみなさい」



貴女「…………準幹部です」


森「彼の部下である事をこだわった君が今では準幹部だ。」



貴女「…今でも私は中原幹部の部下です」



森「そう。それが今回の話だよ。」


貴女「……」


森「私が云いたいのはね、Aくん。


五大幹部には空白の席が一つあるということ。

太宰くんが抜けた席だよ」



貴女「……承知しています」



森「何故、準幹部で留まっているのかね?」



貴女「……そんなつもりは」



森「……貴族のお嬢様だった君は経ったの二年半で準幹部まで上りつめ


これは太宰くん、中也くんに次ぐ記録だ。


そんな君が何故、準幹部までの成績で止まっている?」



貴女「…それは…」



森「中也くんだね。」



貴女「………」



森「君は矛盾を抱えている。


中也くんから離れても良いように準幹部になったのに

中也くんから離れたくないように五大幹部を避ける」



貴女「…………」





それは私が一番知りたい話だ




首領の言う通り





私は中也さんの気持ちを知って


私は部下に過ぎないと気づいた


そして部下だとはっきり云われてから部下らしく動いた


このまま離れることになっても良いと思った




それなのにいざ幹部を目前にすれば私の手は止まった



幹部になってしまえば


入った順番、在籍の長さで多少の上下はあれど



彼と対等になってしまう_つまり彼に尽くせ無くなることを恐れた





私はまだ



恩返しができていない




貴女「…首領は私が五大幹部に上がっても良いとお考えで?」



森「勿論だ。太宰くんの空白は君のために空けといた。


そして私は二年前から君の幹部を認めていた」



貴女「…………何故、」



森「その器だと思ったからだよ。


二年前、君がある小組織に捕まり拷問を受けた時

紅葉くんも来ただろう」



貴女「はい」




驚いた記憶が鮮明に蘇る五大幹部のうち二人が来たのだから



そしてこれは部下へ私の尊厳を守るために首領が仕組んだことだった



森「あの時紅葉くんを送った理由はそれだけではないよ」

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設定タグ:文スト , 中原中也 , 太宰治   
作品ジャンル:恋愛
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高杉りた(プロフ) - 宇宙さん» コメントありがとうございます🥹そうです!誕生日です!気づいて貰えて嬉しいです✨絶対会話に4分もかかってないけどどうしてもやりたかったです笑更新遅めですが引き続き楽しんでいただけると幸いです😌 (2月19日 10時) (レス) id: 795a11b87e (このIDを非表示/違反報告)
宇宙(プロフ) - 89話の中也と太宰ちゃんの通話時間は、中也の誕生日と同じ数字ですね! 意図されてなかったらすいません! 今一気に読ませて頂いてるんですが、最高です! (2月18日 8時) (レス) id: 903686ae9a (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - あ、あ、、あぁああ、、、😵‍💫🌀💗最高すぎます🥹🫶🏻続き待ってます!!!! (1月12日 19時) (レス) @page21 id: c0bc1d8a43 (このIDを非表示/違反報告)
はるぽて - やばいやばいやばい!かっこいい、、!続き楽しみにしてます! (1月11日 20時) (レス) @page21 id: d1b129b244 (このIDを非表示/違反報告)
Efu(プロフ) - え、待って好きすぎるんだが???🤦‍♀️🤦‍♀️🤦‍♀️ 続き待ってます!! (1月9日 2時) (レス) @page11 id: c48b566125 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高杉りた | 作成日時:2024年1月5日 18時

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