第329話 ページ30
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美味い酒と美味い肴
サシで飲み交わすには今夜の月はデカすぎる
貴｢…私は…｣
万斉｢言うな。…もう何も言うな。｣
貴｢…｣
黙って私に酒を注ぐ万斉は月をあおいだ
万斉｢…後悔などしておらぬ。お前に惚れたのもお前についてきたのも。
拙者が惚れる女などお前以外にあっただろうか
避けられぬ事であったのだ。ただそれだけだ｣
貴｢…｣
万斉｢鬼兵隊という拙者の居場所
右腕というお前との繋がり。
拙者は、満足でござるよ。A。｣
ぐいっと一気に飲み干した万斉の盃がかわいた音をたてた
貴｢…気づくはずないだろ…｣
万斉｢ん？｣
貴｢全然わからねぇよ、お前…｣
酒と万斉に酔わされクラクラする頭が
私の感覚を鈍らせた
貴｢バカやろう…｣
万斉｢お前の涙頂けるとは
拙者も幸せ者でござるな｣
貴｢いいや、ｸﾞｽﾞ…大バカに惚れるなんざ…
お前はただの、ｸﾞｽﾞ、そうだ、クズ野郎だ｣
万斉｢そこまで言うか｣
貴｢だいたいてめぇは…わかりにくいんだよ…
気づくわけねぇだろうが…それにさっきだって…
口づけくらい文字通りしたらいいだろ…ｸﾞｽﾞ｣
万斉｢ふっ…鬼兵隊総督とあろう者が…｣
俯く私の無様な顔は酒の水面に歪んで映る
口づけを落とされた横髪が艶めいて見えるのはきっと気のせいだ
そうさ
酒のせいさ…
貴｢……｣
万斉｢…ん？｣
サングラスはない、万斉の瞳
貴｢…ふっ…そうだなァ…。
それくらいがお前らしいよなァ……｣
強気な神威とは違う
不純物のない優しさだけの淡い触れ方
貴｢なんてバカな男なんだよお前は…｣
そう言い総督として
自分より高い頭上に手を置いた
万斉｢……なんて温かい手でござろう…｣
空の盃に落ちた雫は
葉から滑り落ちる
儚い雨上がりの一粒に似ていた……
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たかすぎりた(プロフ) - 課題でリーフレタス育ててるけどレポートめんどくさいさん» 正常です笑笑。笑ってしまいました笑おまたせしましたが、続編も出ましたので、何卒よろしくお願いします！ (2022年7月25日 1時) (
レス) id: 795a11b87e (このIDを非表示/違反報告)
たかすぎりた(プロフ) - れいさん» おまたせしてしまいすみません(泣)1日でですか?！びっくりです笑そして感想がとてもありがいです！神作だなんてもったいないお言葉です(--;)でも感謝の意も込めてこれからも頑張ります！ (2022年7月25日 1時) (レス) id: 795a11b87e (このIDを非表示/違反報告)
たかすぎりた(プロフ) - 咲夜さん» お喜びいただけて嬉しい限りです！評価ありがとうございます！！引き続きお楽しみいただけるよう頑張りますのでどうか応援の程よろしくお願いします！ (2022年7月25日 1時) (レス) id: 795a11b87e (このIDを非表示/違反報告)
たかすぎりた(プロフ) - ちゅんさん» お時間割いていただきありがとうございます！思ったより長くなったのでここまで応援してくださる皆様、頭あがりません笑いつもありがとうございます！ (2022年7月25日 1時) (レス) id: 795a11b87e (このIDを非表示/違反報告)
たかすぎりた(プロフ) - TSUBAKIさん» ほんとに長らくお待たせしましたm(_ _)m必ず読んでよかったと思っていただけるような作品にしますのでこれからもご愛顧お願いします！ (2022年7月25日 1時) (レス) id: 795a11b87e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高杉りた | 作成日時：2022年3月11日 0時
