【ハイキュー!!】これを愛と呼ぶなら。#6

【わだかまり】 ページ5

咄嗟に、黒尾の後ろに隠れた。

きゅっとTシャツの裾を引っ張ると、


鉄ちゃんが察して、私を隠した。




月島「？」





______…あぁ、お願いどうか





木兎「夏樹さん、どうしたんスか！てか今何してんスか！」







______…どうか、私に気づかないで





Tシャツの裾を握る手が、微かに震える。

黒尾が、Aの手を握った。





夏樹が、木兎の勢いを「ちょっと待てって」、と

苦笑いしながら制し、


呆然としている他の面々に向き直った。



夏樹「あー、突然すみません。俺は椎名夏樹です。

　 梟谷のバレー部出身で、今は埼玉の医大に通ってます」



ぺこり、と頭を下げて笑う夏樹に、



月島「医大…」



"医大"というフレーズに反応する人もいたり、



日向「あれがイケメン…」



外見を褒め称える人もいたり、



木兎「俺が1年の時、エースだった人！凄かったんだぜ！」


興奮してる人もいたり。



夏樹「今合宿やってるって木葉から聞いて、

　 今日は大学帰りに寄ったんだ。」

木兎「夏樹さん！ブロック飛んでくださいよ！」


夏樹「だから寄っただけだっての！無理！」




興奮冷めやらぬ木兎を抑え、


夏樹「今日はほんと寄っただけ…あ、鉄朗いんじゃん！」


黒尾「こんちわッス」



黒尾に目をやった。




そして、おそらく彼は。






黒尾の背に隠れる小さな姿を、認識したはずだ。




夏樹「うわー、デカくなったなぁ！

　 あ、ごめん邪魔したよな！」




また来るわ、




とだけ言って夏樹は、

木兎から逃げるように体育館から出ていった。







______







夏樹「……見つけたよ、






　


　 ……A。」

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