【ハイキュー!!】これを愛と呼ぶなら。 (ページ13)

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岩泉「おら！今日はもう帰れ！片付け！」

岩泉は、及川のお尻を蹴ったあと、

言葉の出ないAを見て、

岩泉「…大丈夫か」

とAの頭を軽く撫でた。

安心したのか、なんなのか、

Aの目から涙が溢れて止まらなくなる。

岩泉「おい泣くなよ。」

岩泉が、指の腹でAの涙を拭った。

岩泉「コイツは俺がなんとかするから、お前ら今日はもう帰れ」

それから、唖然として言葉を一言も発さない影山を見て、

岩泉「影山、Aのこと頼んでいいか」

影山「あ…はい」

影山が、泣きじゃくるAの腕を掴んで、

体育館から連れ出した。

______________________

帰り道は、2人とも無言だった。

影山「…大丈夫スか、」

A「…うん！もう大丈夫…。ごめんね、私のせいで…」

影山はそんなことないッス！

と頭をブンブン横に振った。

A「ここで大丈夫。ありがとね、おつかれ」

何か言いたそうに口を開いた影山の顔を、

見なかったふりをして、

家路を急いだ。

しばらく歩くと、十字路に差し掛かった。

及川と岩泉とは、

いつもここで待ち合わせをして学校に行くのだ。

彼らは１つ年上の先輩だが、家が近いとの理由で仲良くなった。

___________徹くんは、天才じゃない。

だから、あんな天才的才能を持つ飛雄が羨ましいんだと思う。

だから、あんなにいっぱい、練習して、努力して。

A「味方なんて、したつもりなかったんだけどなァ…」

徹くんのサーブは、これまで嫌ってほど見てきたから

アドバイスくらいなら出来るなって、

ほんとそれだけの気持ちだったの。

最後の総体を目の前に、集中させてあげたくて。

でも、そうじゃなかったんだよね。

徹くんのこと、もっともっと見てあげるべきだった。

徹くんの練習に、付き合ってあげるべきだったんだ。

頬に、温かい滴が伝う。

ごちゃごちゃ考えたって仕方がない。

私が___________

___________徹くんを傷つけたことに、かわりないんだ。