英くんが今日も可愛い【国見英】

05.タメ口 ページ6

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『最近調子どうよ？』

「せんせー俺ちょっとやる気なくなってきた」

『おう、やる気出せ。じゃあ今日はねー』

「うわ全然聞いてくんないこの人」




英くんの担当になって早1ヶ月。

お互い慣れてきて、英くんは最近ごりっとタメ口になった。


相変わらず無表情のテンプレは変わんないし、
たまに鼻で笑って馬鹿にしてくることあるけど気にしない。

顔がいいとそれが生意気とも思わない。
むしろ可愛く見えてくるのは年下マジックちくしょう可愛い。



授業が終わって出口まで見送って手を振ると、
頷きが小さすぎて何か分からないレベルの会釈を返された。




『っはー、可愛い』

「生徒に手出すとクビですよ」

『分かってるよ、そんなんじゃないって』




講師室に戻ると、白布くんに哀れんだ目で見られた。

最近の男子大学生の流行なのかな？
"哀れみの眼光"的な…何言ってんだ私。





『やっぱ自分の担当は可愛く見える』

「発想が親。…でもアイツは担当の選び方適当でしょう。
俺選んだのも部活で少し知ってたからって言われましたよ。」





あとめっちゃ鼻で笑ってくる。と、
悔しそうに眉間にシワを寄せた。


確かに担当を自分で選ぶ、とはいえ、
ぶっちゃけ誰でもいい子って少なからずいる。


英くんも何となくそーゆうところには無頓着そうだから、
まぁ…白布くんの見解は概ね正しい気がする。






「…分かりやすく落ち込まれても慰めませんよ」

『何でよ慰めてよ』






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