【待ってて】 ページ22
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花巻「いよいよかー、ウズベキスタン」
松川「リトビアでも元気でやれよ」
及川「アルゼンチンだよ!!」
3月14日。
飛行機の搭乗時間まで、あと1時間。
自分の親に加え、
青葉城西のチームメイトが見送りに来てくれていた。
ただ、
見渡しても見渡しても、
最後に会いたかった人は来ていなくて。
岩泉「A探してんのか」
及川「うぐっ、」
そんなに挙動不審だったのか、
岩ちゃんに図星をつかれた。
及川「さっ、探してねーし!」
岩泉「…そーか、お前面倒クセーな」
及川「なんでだよ!」
マッキーが、お前もついにフラれるのか…と涙ぐんで言い、
松つんも、嘆かわしいことよ…と悪ノリを始めた。
うるさいよお前らと黙らせるも、
無論俺の心はここにあらず。
中学の時、Aのこと好きになって。
想い報われぬまま、はや5年。
連絡もつかないし、傷つけちゃったし、避けられてるし、
もう告白してくれた子となすがまま付き合ったりした。
長続きしたことはなく、最長でも1ヶ月。
最短は…2時間とか?
決まって「他に好きな子いるでしょ」と言われて終わり。
フラれてさよなら。
後腐れなんてなし。
…それくらい、Aのことが好きだったんだ。
今日、来てくれるかなぁって、
やっぱりちょっと期待したんだけどなぁ。
及川「…ちょっと飲み物買いに行ってくる」
こみ上げてきた涙を隠して、
皆に背を向けた。
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作者名:カカシ | 作成日時:2019年12月11日 13時