【及川徹】これを愛と呼ぶなら。#8 (ページ14)

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部活が終わって、

皆でラーメンを食べて帰る。

今日は3年生が練習に来てくれたから、

ついでに3年生も一緒だ。

金田一「うわっ、すげえ、」

金田一の言葉に、そちらを振り向くと。

駅に向かう途中、待ち構えていたのか十数人の女子が

及川さん目掛けて走ってきた。

「及川さんおつかれさまですー♡」

甲高く間延びした声、

わざとらしい語尾の「♡」、

全部が全部、俺を苛立たせる要因。

及川「ありがとー」

それに順応して応えてる及川さんもどうかと思う。

俺だったら、ストーカーかなって思っちゃうけど。

矢巾「あれ、あの子烏野のマネージャーじゃね？」

及川さんを囲む集団から少し離れたところで、

矢巾さんが指を指した方向を見ると、

国見「！」

女子に囲まれている及川さんを、

切なそうに、じっ…と見つめるAさんがいた。

____________…あぁ、うん。

______…いま、全部わかった。

______…Aさん、及川さんのこと、好きなんだ。

金田一「あ、おい国見⁉」

なんでここにいるのか、とか、

沸いて出た疑問はひとまず頭の隅に置いておいて。

気づけば、彼女のもとに走り出していて。

国見「Aさん」

A「あっ、国見ちゃん！」

俺を見て、笑顔を繕うAさんの手を引っ張って、

及川さんの見えない場所へと連れだした。