検索窓
今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:59,343 hit

…5 ページ15

______


A「国見ちゃん?」





キョトン、と首を傾げたAさんを。



外から見えないように抱き寄せた。









A「え、ちょ、」

国見「黙ってください」








小さくて細い肩幅。

強く力を入れると、折れてしまいそうに儚くて。




Aさんは、抵抗しても無駄だと思ったのか、

俺の腕の中で大人しくなった。









______…あぁ、なんで









______…なんで、なんで、俺じゃないんだろう。









国見「…俺に、しませんか」









A「…へ」









あぁ。









この、早まる心臓の音が、









______…彼女にバレていませんように。









国見「及川さんじゃなくて、俺に。

  俺なら、Aさんにそんな顔させません」




A「…く、にみちゃん…あのね、」




Aさんが俺の胸元をとん、っと押して、

距離をとった。



A「…私、さ。それも分かって、好きなの」

国見「は?」



俯いて喋るAさんの、表情が読み取れない。




A「やめた方が、いいのにね」


国見「…ん」






A「でもね、私…好きなんだぁ…」








ぱっと笑って顔を上げたAさんの頬に、

一筋の涙が伝っていた。

…6→←…4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
147人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カカシ | 作成日時:2019年12月11日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。