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______
A「国見ちゃん?」
キョトン、と首を傾げたAさんを。
外から見えないように抱き寄せた。
A「え、ちょ、」
国見「黙ってください」
小さくて細い肩幅。
強く力を入れると、折れてしまいそうに儚くて。
Aさんは、抵抗しても無駄だと思ったのか、
俺の腕の中で大人しくなった。
______…あぁ、なんで
______…なんで、なんで、俺じゃないんだろう。
国見「…俺に、しませんか」
A「…へ」
あぁ。
この、早まる心臓の音が、
______…彼女にバレていませんように。
国見「及川さんじゃなくて、俺に。
俺なら、Aさんにそんな顔させません」
A「…く、にみちゃん…あのね、」
Aさんが俺の胸元をとん、っと押して、
距離をとった。
A「…私、さ。それも分かって、好きなの」
国見「は?」
俯いて喋るAさんの、表情が読み取れない。
A「やめた方が、いいのにね」
国見「…ん」
A「でもね、私…好きなんだぁ…」
ぱっと笑って顔を上げたAさんの頬に、
一筋の涙が伝っていた。
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作者名:カカシ | 作成日時:2019年12月11日 13時