紅に染まる瞳#１【親世代】 (ページ5)

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その時後ろから声がした

「スピカ」

嘘でしょ
私はゼンマイ仕掛けの人形のように後ろを振り返った
一方チュニーはポカンとしている

『は、母上
今日は家に
帰らないとおっしゃっていた
気がするのですが…』

「ええ、でも用事を
思い出したの
で、貴方は
何故マグルと話しているの？」

私はギクッと肩を揺らした

「貴方からマグルに
話しかけるなんてありえないわね。
じゃあ貴方が私の娘に話しかけたの？」

母上は今にも杖を取り出すような
形相でチュニーを睨みつけている

チュニーは母上に怯えてしまって声が出なかった

『母上！
わ、私から話しかけたんです。
彼女は悪くありません』

私は必死で声を出した

「貴方にはちゃんと
教育したと思ったのだけれど？
私、貴方に出かける前に言ったはずよ
くれぐれもマグルと関わるな。と」

『申し訳ありません
これから気をつけます』

「次、こんなのを見たら
タダじゃ置かないからわよ
わかった？
あと、そこのマグル。
早く消えなさい」

チュニーはヒッと声を上げて去っていった
私は声をかけたくてもかけられなかった
母上のいる前じゃ