55話 ページ6
金光善「魏公子、我々はこれまでもあなたにお話ししたことがあるはずですが
まさかお忘れですか……射日の征戦で、あなたはある物を使いましたね」
魏嬰「ああ、陰虎符のことですか。
確かに話しましたね。それで?」
金光善は頷くと、俺を見遣り魏嬰に話を続けた
金光善「それに、噂によると
彼は人ではないと。」
最後の言葉に誰もが驚愕し、皆が俺を見る
何故それを知っているのか
唇が震え、無意識に手に力がこもる
俺は彼を見上げるとにやりと笑った
金光善「陰虎符は魏公子が屠戮玄武の洞窟から手に入れた、鉄の剣から鋳造し
そこに彼の力を加えたらしいじゃないですか。
あなたは戦場でそれを一度だけ使ったことがあったが、凄まじい威力で仲間の修士たちまでその余波に巻き込まれる事態に陥って……」
魏嬰は彼の話を遮り
「要点を言ってください」
と話した
金光善「正にこれが要点ですよ。
先のあの大戦争では、温氏のみならず我々も多くのものを失いました。
私が思うに、あのような法器は制御が難しい。
そして彼だが、並外れた修為をお持ちのようだが、我々は今まで彼のことを知りもしなかった。
だが、突如として現れその法器を作り上げた。
どの世家にも属していないのに」
藍渙「A…」
ああ、知られたくなかった
彼に顔向けできない
聞こえないふりをして金光善に講義の声を上げる
「私が作った物ではありません。
ただ、力を加えただけで、、」
一番厄介なやつに目をつけられてしまった
金光善は陰虎符、もしくは俺を傍に置こうと考えているのだろう
あわよくば二つを自分のものにし、力を得ようと
金光善「あなたのことはよく聞いています、謙遜しなくてもあなたの力はね
凄いものをお持ちのようで。
それで魏公子、あなた一人では危ない」
金光善が続きを言う前に、魏嬰は突然笑いだした
しばらく笑ってから彼は口を開いた
魏嬰「金宗主、一つ質問させてください。
岐山温氏が消えた今
あなたは蘭陵金氏がその座を取って代わるべきだと思っているんですか?」
先程までざわざわと騒がしかった闘妍庁内はしんと静まり返った
魏嬰「何もかもあなたに渡して、誰もがあなたに従うべきだと?
蘭陵金氏のそのやり方、俺はまた温氏が王として君臨していた時代が戻ってきたのかと思うところでしたよ」
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愛翔(プロフ) - みのもんたさん» コメントありがとうございます!嬉しい限りです!!なかなか更新出来ずに、申し訳ないです😫今のとこ藍渙との絡みは少ないですが、頑張ります!! (2月27日 0時) (レス) id: 3366d72dc2 (このIDを非表示/違反報告)
みのもんた(プロフ) - 最高ですこのお話、、、!✨この小説読んでからというもの藍渙loveになってしまいました😫ありがとうございます!更新お待ちしてます♡ (11月5日 15時) (レス) id: a405043ec8 (このIDを非表示/違反報告)
愛翔(プロフ) - 529zinbeizameさん» コメントありがとうございます!!嬉しいです(>ᴗ<)なかなか更新出来ていませんが、頑張ります! (10月8日 0時) (レス) id: f5161e3e77 (このIDを非表示/違反報告)
529zinbeizame(プロフ) - 面白くて一気読みしてしまいました!とっても設定が好きです💕更新待っています! (2023年3月31日 23時) (レス) @page28 id: c26de05c7b (このIDを非表示/違反報告)
愛翔(プロフ) - さきさん» コメントありがとうございます!!2回目?ですかね!?ありがとうございます(T^T)とても嬉しいです!!!最近、あまり話が思いつかず…苦戦していますが少しずつがんばります! (2022年10月7日 23時) (レス) id: 1430ab9c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛翔 | 作成日時:2022年2月19日 0時