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次に起きたのは西日が窓から差し込む時間。
ふと何かの物音で目を覚ましたら顔に日が当たっていてとても眩しかった。

「んん…なに…。」

ピンポンの音ではない。もっと小さくて何かを引っ掻くような…

「っわん」
そうそう。犬が壁を引っ掻くような音。

「って、え!?」

ベランダの曇りガラスには見覚えのあるグレーがモヤモヤと写っていた。
ここで一気に私の目も覚めた。
テルが、戻ってきたのだ。いなくなったと思ったのに。帰ったはずなのに。

私は焦ってベッドから転げ落ち、ベランダの窓を開けた。

やっぱり、テルだ。

「テルだぁ。鍵開けて出て行くなんて賢すぎだよ。ちゃんと帰れたか心配してたんだよ?え、てかなんで戻ってきたの。」

「ゥウン」

ベランダから家に上げるとその口に咥えていた見覚えのある布をこちらに差し出した。

…昨日あげたマフラーだ。返しにきてくれたのか。
本当にこの子は賢いな。

「これはね、いいの。テルにあげる。」
「汚れたからじゃないよ。来年使うことが無いからあげるの。」

あぁ、ペラペラ喋ってしまうな。久々に人(犬なのだが)と話しているからかな。

私、誰かと話したかったんだな。

テルは賢い子だから誰にも言わないよね。
というかそもそも犬だし。私の事何も知らないこの子だからこそ、話してもいいかな。



「私、夏前には消えるからマフラーはいらないの。」

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でででちゃん(プロフ) - KiiiiLAさん» ありがとうございます!完成までお楽しみください。 (2022年4月2日 10時) (レス) id: 66ca21e792 (このIDを非表示/違反報告)
KiiiiLA(プロフ) - ひかるくんが犬! 想像しただけで可愛いです! 物語楽しみにしています^_^ (2022年3月30日 22時) (レス) @page30 id: f5fdf1c4e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:でででちゃん | 作成日時:2022年3月19日 23時

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