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余命宣告をされた事。積極的な治療を断った事。辛かった仕事を辞めた事。他にもいろんな事。
その間もテルは伏せながら静かにこちらを見て話を聞いていた。
「だからね、昨日…もう今日だったけどテルに会って怪我してても一人で走ってるの見て勝手に親近感湧いちゃってさ、ほっとけなかったの。」
“テルが生き急いでいるように見えて。”
そこまで言ったところでテルは驚いた顔を見せた。
「違ったらごめんね。でもなんかすごい焦ってるように見えてさ。もし、なんか大会とかがあってそうなら焦ったっていい結果出せないからもう少し落ち着いてもいいんじゃ無いかなって。大丈夫、テルには来年もあるし。」
「人生もうすぐ終わる私がいうんだから説得力あるでしょ？」
なんて笑いかけながらテルを優しく撫でた。
すると頭を上げて私の手に擦り寄ってくる。
私、今犬に慰められてる。
全然平気なのにな、
この子はとっても優しい。１日も一緒にいなかったこんな私の話を聞いて寄り添ってくれるんだから。
その後、テルはまたベランダから帰っていった。
送って行こうとしたのにすごく嫌がって、終いには逃げるように走って出ていった。
こら、君怪我しているんだから。
なんて言ったってもう聞こえてないんだろうけど。
これでもう会うことはないのだろう。
少しの時間だったけど楽しかったよ。
いい冥土の土産になった。
その数日後、部屋で夕飯を作る私の元へまたそのグレーはベランダに現れるのだが。
感傷に浸ってた私の時間返せ。
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でででちゃん(プロフ) - KiiiiLAさん» ありがとうございます！完成までお楽しみください。 (2022年4月2日 10時) (
レス) id: 66ca21e792 (このIDを非表示/違反報告)
KiiiiLA(プロフ) - ひかるくんが犬！ 想像しただけで可愛いです！ 物語楽しみにしています^_^ (2022年3月30日 22時) (レス) @page30 id: f5fdf1c4e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でででちゃん | 作成日時：2022年3月19日 23時
