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「できた!」






買い物もしていなかったのに、

家の冷蔵庫には食材がたくさんあった




小瀧望はいつもどんな夕飯を食べているんだろう?




私なんかの料理で大丈夫かな?




その前に、小瀧さんは家に帰って来ないのかな?




出来上がった料理をダイニングに運びながら、

たくさんの疑問が頭に思い浮かんだ






「できました」






リビングのソファにいた小瀧望に話しかけた




彼は特になんの返事もせずにダイニングのテーブルに移動する




今日作ったのは定番のハンバーグにサラダにスープ






「...なんか、」




「............」




「こういうの晩飯で食うの久しぶりやわ」




「え、やっぱり...」






想像した通りだった




夕食はきっとすごく料理の上手なお手伝いさんとかが作っていたんだろう




急に自分の料理が恥ずかしくなる




でも、






「いただきます」






そう言って普通に食べ始める小瀧望




私はびっくりしてそのまま彼の食べる姿を見る




なぜかとっても胸がドキドキした




なんか、恋、してるみたいだった






「............」







ここで美味しいですか?なんて聞いてもいいかなと思ったけど、

わたしはそもそも小瀧望の彼女でもなんでもないから、

そんな彼女みたいなこと聞けるわけがない




でも、






「美味い」




「え?」




「俺お前が作るハンバーグ好きやわ」






こんなに嬉しいと、

素直に思ったのはいつ以来だろう




恥ずかしくてどういう顔をしていいのかわからない私は下を向いた






「はよ食べたら?」




「...っ」






そうなんでもないようにさらっと言う小瀧望は、

冷たい人間なんかじゃないのでは?と思った




前の家では、

私は家族の輪に入ること自体がいけないことだと思ってた





というか、そういう雰囲気だった




私は常に周りの顔色をうかがい、

自分の気持ちを押し殺していた




でも今は一緒に食べていいと言ってくれる人がいる




なぜかとても胸が温かくなった




小瀧望と食べたハンバーグはいつも以上に美味しく感じた






.

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なのは(プロフ) - NANAMIさん» ありがたいお言葉ありがとうございます〜!頑張ります(^^)/ (2018年12月22日 18時) (レス) id: c46f4189c6 (このIDを非表示/違反報告)
NANAMI(プロフ) - 更新、大変だと思いますけど頑張ってください! (2018年12月18日 16時) (レス) id: da61253991 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なのは | 作成日時:2018年11月11日 17時

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