53話 ページ9
菜々花said
「あの、すみません・・・・・・。」
「はい!演劇部は、ステージでやってます!台本読み体験も出来て・・・・・・。」
「いえ、あの、吹奏楽部ってどこでやってますか?」
「・・・・・・第1音楽室です。」
仮入部期間も、後半に差し掛かってきた。
今日も2年生は呼び込みに駆り出されているのだが、そろそろ私の心が折れる。
「楯野、また早とちりして撃沈してんのか?いい加減懲りろよ。」
何故かついてきたけど、一緒に呼び込みはせず隣に突っ立っている桜哉君。
「だってー・・・・・・。この子こそは演劇部に行きたいんじゃないかって思うんだもん。」
「さっきので何人目?」
「・・・・・・12人目。」
「12!?」
「何でみんな私に声をかけてくるんだ・・・・・・。こんなのイジメだ・・・・・・。」
「お前いっつもニコニコしてるから声かけやすいんじゃない?」
「じゃあ真顔でやる。」
「おお、やってみ。」
「エンゲキブ、ステージデヤッテマース。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「止めよう。」
「そうだね。」
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作者名:鈴蘭姫 x他1人 | 作成日時:2017年3月19日 10時