５０話 ページ12
奏side
続きです！
そしてある日の夜、僕は母さんが呼び出した組織の人たちに連れて行かれた。
奏「お母さん！！！嫌だ！！離して！！！」
僕は必死で母さんに手を伸ばした。
でも、その手は払いのけられ、冷たい目が向けられた。
母「早く連れて行って。もうこの子なんて二度と見たくないわ」
奏「お母さんっ・・・・！」
母「あんたのせいで私の人生は無茶苦茶！！もう私をこれ以上不幸にしないで！消えて！！」
奏「っ・・・・」
僕はその時９歳。言葉の意味くらいは理解できた。
その日以来僕は母さんを恨んだ。
＿＿＿＿＿名前も授けずられずに捨てられたのだから。
でも、本気だったとは言えないほど僕の気持ちは混ざりに混ざっていた。
その組織に連れられて着いたのは実験施設。
腕に番号のついたリストバンドをつけられ、ある部屋に入れられた。
そこには僕と同じくらいの子供たちが泣きながら固まっていた。
そこでの生活は地獄だった。
一日に出される食事はパンと飲み物のみ。
そして時間になると連れて行かれる子供達。
連れて行かれて帰ってきた者は誰もいなかった。
ついに僕の番が来て、大きな水槽に入れられる。
そこで中也と出会い、また置いていかれた。
もう僕は人を信用できなくなっていた。
そんなことがあったにも関わらず、母さんは優しかったあの頃のように頭を撫でている。
敦くんや太宰さんにあったことで戻ってきていた信用感はかすかな不信感にかき消されていまいそうだった。
奏「今更・・・・もう遅いよっ！！」
僕は母さんの手から、いや、この空間から逃げるようにオフィスを出た。
太「奏くん！！」
後ろで太宰さんの声が聞こえたが、もう止まれなかった。
僕は異能力を使い、ビルから飛び降り、雨の降る中、またあの路地裏に向かった。
奏「もう＿＿＿＿＿誰も信じたくない＿＿＿＿」
相変わらず、僕の瞳からは涙が溢れていた。
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蛍(プロフ) - とても面白いです！更新、無理せず頑張ってください！ (2019年9月16日 15時) (
レス) id: b6ee0e20db (このIDを非表示/違反報告)
涼水蓮 - あの、すごい好きです!更新待ってます!! 結構前の小説なのに今ごろすみませんm(_ _;)m (2018年7月13日 14時) (レス) id: e5ae371d78 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 神子さん» ありがとうございます！ (2017年2月11日 0時) (レス) id: bdd5f3b0a6 (このIDを非表示/違反報告)
神子(プロフ) - 楽しみにしています( *´艸｀)夜遅くに失礼しました！ (2017年2月11日 0時) (レス) id: ee281f99d8 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 神子さん» わぁぁぁ(´｡тωт｡`)ありがとうございます！！本当に長らくお待たせしてしまってすみません...。これからも宜しくお願いします...！ (2017年2月11日 0時) (レス) id: bdd5f3b0a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零 | 作成日時：2016年7月13日 21時
