92...F ページ2
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これから起こる波乱なんてものは、俺達は一切知らなくて。
クラブを発足してから、2週間程経った今日
驚く程に絆が深まった俺達は、今日もまた
部活動というなのおしゃべり会に夢中だった。
「なんかみんな早くね?」
「太輔が遅すぎるんだよ」
「そーだよガヤ!せっかく用意してるのに〜」
「え?なに、どーいうこと?」
「ニカちゃん!持ってきていーよー!早く早く!」
「うるせぇ宮田!今、運んでんじゃんっ。見たら分かるでしょっ!」
「うそ、…え?」
『ガヤ!Happy Birthday!』
みんな、サプライズなんてしたこともないんだろう。
少しぎこちないながらも、一生懸命俺の誕生日を祝ってくれてる姿に恥ずかしいけど目頭が熱くなった。
ニカと宮が言葉ではわちゃわちゃしながらも、ケーキを持ってくる手やカラダはガチガチに緊張してて
みんな、ハラハラしながら見守った。
だから、慌てて下を向かなくたってバレやしないけど
胸の底から込み上げてくる、しゅわしゅわとした感覚に苦しさが混ざって、こうでもしないと押さえれなかった。
胸がド キ ド キして、それを押さえ込むのは難しいけれど、なんだかそれが心地良かった。
想われてる。って
想ってる。って
こんなにももどかしくて、こんなにも苦しい。
それから…こんなにも嬉しい。
みんなが大好きで大好きで堪らねぇーー!
って、叫んでしまいたいくらい
ウズウズして、しゅわしゅわするから
ケーキを机に無事置き終えた2人を、思いっきり強く抱き締めた。
「ぐぇえっ!…ガ、ガヤさ…ぐる、じ…」
「うぅっ、潰れ…玉すぅぁんっ…た、助け…」
「ニカ、宮、ありがとなっ!!」
ぱちんっ、と弾けて…爽やかな香りがした。
きっとこれが俺の、愛しさの香りなのかもしれない。
「みんな、たいしゅけに続けー!」
「ガヤさん!二階堂!I LOVE YOU!!!」
「ガヤーーーーーーーーーーっ、ぎゅ。」
「んはは…えー、俺も行かなきゃダメ?よこーさぁん」
「ダーメ。はい、いってらっしゃい」
「ちぇー…じゃあ、行くぞー。…よこーさんと!」
「ちょっと、北山しゃん!?わわわ、太輔避けてー!!」
姿なんて見なくてもわかる。
声だけで想像出来ちゃうあいつらのわちゃわちゃに、口角が戻ってこない。
嗚呼、俺って幸せモノだなって、改めて思ったよ。
「て、避けれるかーー!…ぎゃーーー!!」
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せり(プロフ) - パソコン復活して戻ってきました!いい雰囲気のみんなですね!また楽しみにしてます! (2016年12月26日 15時) (レス) id: 193eb9f391 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジェシー x他1人 | 作成日時:2016年11月2日 12時