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第百七十三話 ページ17

太宰「君と私は…同類だと言ったね…確かに、同類だが、一点だけ違う。」


太宰は少し起き上がると、フッと笑う





太宰「…確かに人は皆罪深く愚かだ…だからいいんじゃあないか」




ドスト「!貴方…狙撃手の存在を知っていましたね?その上で情報を得るためわざとここへ…」









A「太宰!!!!!!!!」





ドストエフスキーの言葉を遮るように甲高い声が裏路地に響いた。


太宰にとって、その声はとても愛しい声だった。



太宰「A……ちゃん…」



ドスト「貴女は…」



Aは撃たれた太宰を見て、血相を変えて駆け寄ってきた。


A「お前ッ!血だらけじゃないか!!」


太宰「Aちゃん…どうして…此処に…」


A「喋るなッ!!」


太宰「Aちゃん聞いてくれ…今すぐ此処から離れるんだ…」


太宰は右手をAの頬へ寄せる。


A「お前を置いてなんて行ける訳ないだろッ!!」

Aの顔を見る太宰はフッと笑う。

太宰「なんて顔してるんだ…Aちゃん。涙なんか流して…」


A「しっかりしろッ!!太宰!!」


ドスト「お話中失礼します」


Aの後から清楚な声が響いた。


Aは振り向くと、数日前にあった青年が立っていた。


Aは立ち上がると異能を発動した。


A「異能力『二十四の瞳』」


手が光り出すと、青く光る刀が握られていた。


ドスト「素晴らしい…だが、貴女はまだ青い果実だ…」


ドストエフスキーは一歩ずつAに近づく。


A「来るなっ…来たら斬る。これ以上、太宰に手を出すな。」


ドスト「そんな警戒しなくてもいいんですよ。唯、貴女は私と一緒に来てもらうだけですから。」


ニコッと笑うドストエフスキー。

A「お前と行く気はない。」

鋭い目付きで睨み返すがドストエフスキーはそれを見て、溜息をついた。

ドスト「…仕方ないですね。なら、力づくで連れていくしかないですね」


太宰「!…Aちゃんッ!!気おつけろ!!!!」





バンッ!バンッ!





太宰「ッ!!Aちゃん!!!!」



ポタポタと赤い血が地面に彩る。


A「カハッ…」


地面に向かって倒れそうになるAをドストエフスキーは受け止める。


太宰「その汚い手を離すんだ…」


ドスト「残念ながらそれは出来ません。この子は私にとってとても必要な方なのですから」

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瑠璃(プロフ) - 文ストの夢小説が読みたいです!パスワード教えていただけませんか? (10月20日 12時) (レス) id: 44da53a54c (このIDを非表示/違反報告)
Чуя Накахара милый(プロフ) - パスワードを教えていただけないでしょうか?とても面白く行きから読見たいです! (10月18日 1時) (レス) id: 60d9cbf677 (このIDを非表示/違反報告)
ばるたん - パスワード教えてください!1からみたいです!夢主が好きすぎです!宜しくお願いします! (2023年2月26日 11時) (レス) id: 63beeaa7f4 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - パスワード教えてください! (2023年1月20日 20時) (レス) id: edcc1c0605 (このIDを非表示/違反報告)
ただのバカです - パスワードッッ教えてください···。最初から見ないと、なんというか満足感が···。宜しくお願いします···。 (2023年1月16日 22時) (レス) @page25 id: 37480b1f74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メット x他1人 | 作成日時:2018年3月13日 22時

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