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逃走 1 ページ42

早く帰ればよかった。

 また遊びに行く。そう書き残して家を出て、人間をちょっとしたゲームに誘ったりなんかして結構な期間フラフラあちこち遊び回っていた。

 そしてふと、怒ったモノクロの顔が思い浮かんでしまって、もう帰ろう。そう思ったのに。

 そう思ったのに、偶然通りかかったゲームセンターの奥の方にまだやったことのない対戦ゲームと少し気になるクレーンゲームを見つけてしまって……。

 父さんにそっくりな見た目の帽子を模したキャラクターのぬいぐるみを取ろうと夢中になって、周りをよく見ていなかった。

 敵はいつどこにいるか分からないから、常に注意していろ。そう言われていたのに。

 急に後ろから肩を叩かれて、振り向こうとした次の瞬間には首に強い衝撃が走った。

 一瞬意識が飛びかけて倒れそうになったが、クレーンを操作するためのボタンなんかがついた台に手をついて体を支えたので倒れずに済んだ。

「っ、な……」

 痛くて、頭がグラグラして何が起こったのかよくわからないまま、もう一度後ろを向こうとしたらガチャリ、という金属の音と共に背中に硬いものが押し付けられた。

「動くな」

 知らない男の声にそう言われて、台に両手をついて振り向こうとした体勢のまま動きを止める。

「お前、悪魔だな。ここで死んでもらう」

 その言葉が示す声の主の正体のは一つ、悪魔狩りだ。まさか、ここで出会ってしまうなんて。

 こちらからぎりぎり見えない位置に立っているであろう悪魔狩りの男は、ゲームセンターの騒音の中小さな声で、でもこちらにはっきり聞こえるように言葉を続ける。

「人間に化けたって無駄だ」

 悪魔は皆、人間に化けることができる。大体は元の姿に似た人間に化けるが、その気になれば老若男女問わずに姿を変えることができる。周りからそう見えるようにしているだけなので、中身は一切変わってはいないけど。

 帽子の父さんと杖の母さんの見た目も変えられるけど少し目立つから今日はポケットにしまっているし、いつもは人間に化けるのは苦手だけど珍しく上手くいってどこからどう見てもただの人間。

 それなのに、バレている。

 これはよくない。痛みもだいぶマシになり、思考もはっきりしてくる。

 殺されるのは別に問題ではない、どうやって悪魔狩りから逃げ切るか、の方が問題だった。

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あんみつすむーじー(プロフ) - ああああ!!モノクロ優しいッッッ!クエスチョンいい子ッッッ!最推し尊いッッッ!!好きッッッ! (2022年3月22日 13時) (レス) @page42 id: 61f5df45e6 (このIDを非表示/違反報告)
- ヤバいヤバいヤバい!!!モノクロとクエスチョンの絡み大好きなんだが!特にモノクロが弱ってるときのやつが好き!!! (2021年12月26日 0時) (レス) @page39 id: 7248708266 (このIDを非表示/違反報告)
玄米 - 新作ぅ!!嬉しいですよぉぉ!!めっちゃ早くに見れてすごく嬉しいです。イラスト集のやつに載せてたやつですよね?めっちゃ見てぇと思ってました。ありがとうございます!!by謎にコメント率高いやつ (2021年4月19日 16時) (レス) id: 1208f61fed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:衛生兵079 | 作成日時:2021年4月19日 2時

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