錯乱 ページ40
山の奥にある寂れた建物。
宿泊施設として機能していたのか部屋数も多く、調理場やシャワー室らしい場所があったが、どこも劣化し朽ち始めていた。
その中の一室には新しい血だまりがいくつもあり、バラバラになった人間の新鮮な死体がそこらに散らかり、部屋の中央には大きな魔方陣が書かれていた。
死体は全部で5人。その死体の顔は全て見る影もないほど引き裂かれ、潰され、砕かれている。
そして部屋の隅にそいつは座り込んで、震える声で何かを呟いている。声が小さいため何を言っているのかは分からなかった。
「おい、クエスチョン。こんなところに呼び出されていたのか。で、どうだった？ 俺が教えたとおりに……」
そう言いながら近付いて行くと、クエスチョンは腕を伸ばして俺のことを引っ張った。
急に引っ張られバランスを崩し、胸に飛び込むような形で倒れた俺のことを、クエスチョンはぬいぐるみとか抱き枕のようにしっかりと抱き締めた。
「おい、何するんだ」
腕から抜け出そうとするが、力が強く抜け出せない。
「やだ、やだ、嫌だ。怖い、辛い、苦しい、もう、駄目、あ、う、うぅ。嫌だ、怖い、怖い、もう、あんな……」
すぐ近くまで来たことで、はっきりと何を言っているのかが分かった。
「……お前」
「あんな、酷い、怖い、怖い。ぼ、ぼく、ぼくの、う、あ。嫌だ」
クエスチョンの体は震えていて、呼吸は荒く、心臓が早く脈打っている。
「やだ。怖い。あぁ、僕、ぼくは、あ、あ。あ、違う、違う、違う」
抱き締める腕により力が入る。
「僕は、僕は、ば、化け物なんかじゃ……、ぐ、うあ、……おぇ」
ゴボゴボと音を立てて、仮面の隙間から酸っぱい臭いのする液体が溢れる。
それは床やクエスチョン自身だけでなく、俺の服にもこぼれ、汚した。
まただ。嫌なことがあるとすぐに吐く。
「う、あ、あー、うぅ、う、ぐ。あぁ、違う、こんな、いや、いや、いや、いやだ」
不快でしかないが、この状況で、この状態だから、少しくらい我慢する。
一度こうなってしまうと、落ち着くまで待つしかない。
「うぁぁぁ、あ。っひ、ぐ、違う、駄目。嫌だ、あ、うぅぅ、あう、ぐぅう」
こうなっているときは、殺したら最悪帰ってこないかもしれないから下手に手を出せない。
だから落ち着くまで待つ。
１時間もして、ゲームでもしようかと誘えば、いつもどおりのクエスチョンに戻るんだから。
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あんみつすむーじー(プロフ) - ああああ！！モノクロ優しいｯｯｯ！クエスチョンいい子ｯｯｯ！最推し尊いｯｯｯ！！好きｯｯｯ！ (2022年3月22日 13時) (
レス) @page42 id: 61f5df45e6 (このIDを非表示/違反報告)
凪 - ヤバいヤバいヤバい!!!モノクロとクエスチョンの絡み大好きなんだが！特にモノクロが弱ってるときのやつが好き!!! (2021年12月26日 0時) (レス) @page39 id: 7248708266 (このIDを非表示/違反報告)
玄米 - 新作ぅ！！嬉しいですよぉぉ！！めっちゃ早くに見れてすごく嬉しいです。イラスト集のやつに載せてたやつですよね？めっちゃ見てぇと思ってました。ありがとうございます！！by謎にコメント率高いやつ (2021年4月19日 16時) (レス) id: 1208f61fed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衛生兵079 | 作成日時：2021年4月19日 2時
