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実践 5 ページ13

「良いことって?」

「秘密だ。はい、今からスタートな」

 そう言うとモノクロは黙って、テーブルの端に置いてあった店のアンケート用紙をいじり始めた。

 何かは分からないけど良いことがあるなら頑張らなくては。

 何だ、何が俺のためになるんだ?

 考えろ、考えろ、考えろ。

 ここの料理食べると強くなるとか? いや、そんなわけない。そんな料理あったら死ぬほど食べてる。

 今からこの店の人間襲うとか? こんなに人がいる町の中心街にあるこの店の人間を? そんなことしたらすぐ悪魔狩りが来て危険だ。

 これだという答えが思い浮かばないまま時間が過ぎていく。

 あぁ、まずい。

 全然何も思い浮かばない、

 駄目だこのままじゃ、とりあえず落ち着こう。

 一旦心を無にして落ち着こう。

 目を閉じて、深く息をする。

 すると、さっきまで何を喋っているか気にしていなかった周りの席の会話がはっきりと耳に入ってきた。

「本当だって、新人のあの子先輩の彼氏寝取ったらしいよ」

「え、それマジ?」

「あいつマジでムカつくわー、仕事しないくせに成果と給料だけは持っていくとことかホント無理」

「やってらんない、私もう限界だわ」

「あの子さ何か気持ち悪くない?」

「わかる。いつも一人でさ、絶対友達いないよね」

 人の悪口とかネガティブな会話ばかり……。

「そろそろ時間切れだが、どうだ?」

 モノクロの声。

 目を開けるとモノクロがこっちを見ていた。そしてテーブルの上にはアンケート用紙で折られた鳥が置いてあった。

「えっ、もうそんなに経ってた?」

「あぁ」

 すると、店員が料理を持ってやって来た。

「お待たせいたしました。ご注文の商品です」

 そう言って、持ってきたコーヒーとパンケーキをテーブルに置いた。

「では、ごゆっくり」

 軽く頭を下げ、店員はまた厨房へと戻っていく。

「頼んだものも来たし、時間切れだ。さぁ、お前の答えは?」

 フォークの先を俺に向けてモノクロが言う。

「……えーっと、その、ここに来てるお客さんに何かあるかな? 例えば……、その、悪口とか言ってるような人間が多い感じがする、からその人たちが何かこうあるんじゃないかと、思うんですが……」

 沈黙。

 一応頑張って考えて出たのがこれだったけど、違ったかな。

「……まぁ、30点くらいだな」

 そう言ってモノクロは俺に向けていたフォークをフルーツと生クリームがたくさんのったパンケーキに突き刺した。

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- ネタ帳からきました。待ってやっぱりモノクロ好っきぃ!!! (2021年12月25日 21時) (レス) id: 7248708266 (このIDを非表示/違反報告)
ふな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい! (2021年7月24日 20時) (レス) id: eed263cb5f (このIDを非表示/違反報告)
Cry cry - 続きが楽しみです。がんばりんごー! (2021年6月22日 16時) (レス) id: 72089608d6 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - ワーッ!(?)どうも!はじめまして!読ませて頂きましたが、すんごく面白いです!頑張って下さい!応援してます! (2021年6月18日 21時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
まきぴろん(プロフ) - 遅れてごめんなさい(汗)完成しました!!ありがとうございました。 (2021年1月4日 12時) (レス) id: 24af0dff4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:衛生兵079 | 作成日時:2020年11月2日 14時

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