実践 18 ページ26
「お前に言ってもしょうがねぇか……」
そう吐き出すように言うと、モノクロは立ち上がった。
「じゃあ、俺は寝る。お前も休め、明日から今日以上に頑張らなきゃいけないからな」
「うん、分かった」
「上の階に使ってない部屋があるから使うといい」
「上の階?」
ここは最上階のはずでは? エレベーターに乗ったとき、一番上のボタン押してたし。
もしや屋上で、雨風を受けて過ごせと?
「そこの入ってきた方とは別のドアを出ると、すぐ階段がある、それを上ってすぐ右の部屋だ」
どうやらモノクロと契約していた人間は相当いい所を渡したらしい。
「基本的には自由に移動してもらって構わないが、四角のマークがついたドアと、クエスチョンマークがついたドアの部屋は入るなよ。特に、四角の方へは絶対に入ってくるな」
そう言ってモノクロは睨み付けるようにして俺を見た。
「……分かった。入らない、えっと、ここに誓います!」
「その誓い忘れるなよ。それから、明日の朝6時までにはここに居ろ、いいな」
「了解です!」
そう答えると、モノクロはなにも返さずさっき言っていたキッチンに近いドアからリビングを出ていってしまった。
廊下を歩く音が遠ざかり、聞こえなくなる。
自分も移動しようと思い、部屋の明かりを消してモノクロが出ていったドアと同じドアから廊下へと出る。
モノクロが言っていたとおりすぐ目の前に階段があった。
廊下は左側へ続いていて、少し行くと左の方に曲がっていて先は見えないが、その奥からドアが閉まる音が聞こえた。
その音を聞いてから階段を上がると、2階もこれまた広い。
真っ直ぐと右に廊下が伸びていた。
廊下を右に行き、階段から一番近いドアを開けて中に入る。
中はやはり広く、ドアを開けてすぐ正面に大きな窓があって外の景色がよく見えた。
右側にはシングルサイズのベッドが置いてあり、反対側には机と椅子、それからクローゼットがあった。
部屋として最低限の物は揃えらえていて使われた形跡は一切ないけど、掃除はされているらしく埃も一切なかった。
疲れていたのでそのままベッドに寝転がって、眠ることにする。
明日から、頑張らなきゃ。
強くなって生き残るんだ。
47人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凪 - ネタ帳からきました。待ってやっぱりモノクロ好っきぃ!!! (2021年12月25日 21時) (レス) id: 7248708266 (このIDを非表示/違反報告)
ふな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい! (2021年7月24日 20時) (レス) id: eed263cb5f (このIDを非表示/違反報告)
Cry cry - 続きが楽しみです。がんばりんごー! (2021年6月22日 16時) (レス) id: 72089608d6 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - ワーッ!(?)どうも!はじめまして!読ませて頂きましたが、すんごく面白いです!頑張って下さい!応援してます! (2021年6月18日 21時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
まきぴろん(プロフ) - 遅れてごめんなさい(汗)完成しました!!ありがとうございました。 (2021年1月4日 12時) (レス) id: 24af0dff4d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:衛生兵079 | 作成日時:2020年11月2日 14時