死にたがり少女 vs 最強教師

11 . 少女とお風呂 ページ11

今日は、着衣水泳です！！


嘘です！！


お風呂で溺れてみようと思います！！！





……なんでこんなにハイなのかって？


そりゃあ毎度のように神出鬼没なあの教師に止められてちゃテンション上げないとやってらんないよね！！ヤケクソだよ！！！




『よっしゃやるぞ〜！！』




早速服を着たままお風呂に入る。


着衣水泳、割と好きだったな〜。
なんかワクワクしませんでした？あ、しなかった？そうですか。


ちなみにぬるま湯です。出来るだけ心地良く死にたいからね。




『私肺活量ないから厳しそー』





一息吐いて吸って、水中に潜る。




酸素が一切遮断された空間。


口や鼻からポコポコと泡が出ていき、胸の奥が苦しくなる。


服を着ていて身体が重いと言えど、
浴槽の浅さではすぐに浮いてしまうのでそれに耐えつつ潜っていれば、簡単に限界へと近付く。


頭がじんわりと痛くなっていって、身体が酸素を求める。


つい口を開けてしまったけれど
入ってくるのは当然水なわけで、更に苦しくなっていった。



少し上に顔を出せばこの苦しさからすぐに解放されるけれど、そんな生半可な気持ちで臨んでいるわけじゃない。




もう少しだ、


きっともう少しで楽になれる。




そう自分に言い聞かせながらただただ苦しさを耐えていると、何やらバシャッと外で音がした気がした。



不思議に思い、水中でゆっくりと目を開くと、





『〜〜〜〜ッ、？！、？！？！』





何故か目の前には笑顔の五条先生が居た。





『っプハッ、…ゲホッ…な、でごじょ、せんせ、が…ゲホッ』




これには流石に恐怖を感じて思わず水中から上がってしまった。

仕方の無いことだろう。
だって誰が溺死を試みている時に瞼を開けたら目の前に担任が笑顔で同じように水中に潜ってると思う？ただの恐怖だよ。



｢あー口移しで酸素あげたかったからそのままで良かったのにー｣



ほらもっかい潜ってよ〜
と咳き込む私に水をパシャパシャかけてくる。



『殺す気ですか？！』


｢だからさキミ死にたいんだよね？？｣



おかしな事言うよねキミは…と背中を摩ってくれる先生。おかしな事言うのはあんたもでしょう。



｢でもいいね｣


『？何がですか…ゲホッ』


｢いやー今の格好、着衣水泳みたいでクるもんあるね｣


『…』


｢それに一緒にお風呂入ってるみたいでちょっと興ふ｣







とりあえず水に沈めといた。









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