24＊隙間(すきま) ページ26
「あ、そうだそうだ。すっかり忘れてた。俺、なんで来たかっていうとさ。お前さんの監視を頼まれたんだだよ。」
『…はぁ？』
衝撃のカミングアウトだった。
＊
「何か、上の方からさ、いつもすぐに仕事を終わらせていたから、腕には問題無い。きっとうつつを抜かしているんだろうーとかって言われて、この親友である俺がAの監視役に大抜擢！ってわけ。」
『訳がわからないよ！べ、別に僕は人間に情が移ったわけじゃない。』
…他の人間はどうでもいいけどさ…。
そんなことを思ってたら、急にラディが僕の顔を覗き込んできた。
「なあなあ、A。淫魔ってさ、何が得意か知ってる？」
『はあ？そんなの知らないよ。』
「他人の心の隙間に入り込むことっ♪」
一瞬だけ、ラディの目にぎらり、と嫌な光が灯った。
嫌な予感が脳を支配し、僕はほぼ反射のごとく後ろに飛び退く。
論理的とか合理的とかそういうのはどうでもいい。
手の届かない位置まで、離れたかった。
「ごめんごめん！怖いこと言っちゃったね！何もしないぜ、戻っておいでよ、可愛い友人！」
また、ふざけたようなおちゃらけた態度で何もなかったように振舞う。
恐る恐る近づいてみる。
そうしたら、腕を掴まれて引っ張られた。
『ぅわっ』
ラディは、僕の耳元に唇を寄せて、囁いた。
どこか、艶めいた声で。
「飛び退いたってっことはさぁ…何か、後ろめたいことでもあるの…？」
心臓が一気に跳ね上がる。
血流が加速し、冷や汗が吹き出す。
一瞬だけ視界が眩んだ。
しかし、僕は冷静を装わなければならない。
『別に、そんなのはないよ。』
声が震えたかもしれない。
早く離して欲しい。
心拍数の上昇を悟られる前に。
「へぇ。」
やっとのことで、ラディは僕を解放した。
見上げた友人の顔は、どこか嫌なにやけ方をしていた。
「本当はさぁ、鎖につないで四六時中監視していたいくらいなんだけど…。まあ、本人が何もないって言うなら？何にもないってことで。」
さらりと恐ろしいことを言ってのけたラディ。
鎖につないでって…そんなことをされたらたまったもんじゃない。
「俺は心配してるんだぜ？可愛い友人が、罪を背負ってしまって、惨たらしい拷問にかけられて、泣き叫びながら死んだ、なんてことは嫌だからねぇ。」
本気なのか嘘なのか。
彼の言葉はどっちつかずだった。
ラッキーカラー
あずきいろ
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夜月(プロフ) - P(リン)さん» 元影猫です。そうでしたか。殿堂入りされた今では、何とも言えませんが……………お答えありがとうございます。 (2014年8月20日 8時) (
レス) id: 4e87b81b48 (このIDを非表示/違反報告)
P(リン)(プロフ) - 影猫さん» 私は好評価のみ受け付けているつもりはありませんよ？そして、申し訳ありませんが私自身このサイトのシステムは理解しきっておりません。なので影猫さんの質問には答えかねます。本当に申し訳ありません。 (2014年8月18日 14時) (レス) id: e39482bc43 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - 質問です。何故サクシャサマは『好評価のみ』受け付けておられるのですか？私が評価をしたときは、95名の方が評価しておられたようですが……………このサイトのシステムは、100名ではありませんでしたか？ (2014年8月17日 20時) (レス) id: 4e87b81b48 (このIDを非表示/違反報告)
P(リン)(プロフ) - kum.Aliさん» 応援ありがとうございます！とても励みになります。拙い文章ですが、頑張ります！ (2014年3月27日 19時) (レス) id: c342c49956 (このIDを非表示/違反報告)
kum.Ali(プロフ) - ファンタジーって素敵ですよね！あ、いきなりすみません。読んでて文章構成もストーリ性も素敵だなぁっと思ってついコメントを…。羨ましい限りです！ 応援してます。これからも更新頑張って下さい^o^ (2014年3月25日 9時) (レス) id: 058c904860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：P(リン) | 作成日時：2013年11月2日 22時
