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確かにATSUSHIさんの言っている通りだと思う。
でも、半ば強引に連れてきたのはそっちじゃん!
いつまでもダラダラと家に居る私が鬱陶しくなってきたのかな?
一緒に暮らしだして、お互い分かり合えたように思っていたのは私だけだったんだ。
そう思うと悲しくて、黙って部屋を出た。
かといって、遠くに行くのは不安で、公園にふらーっと入る。
さっき見た男の子が一生懸命ボールを追いかけていて、それを突っ立ったまま見つめていた。
ポンっと足に当たったボールを拾い上げると、男の子が「サンキュー」と駆けてきた。
『はい、どうぞ』
思わず日本語で渡すと、男の子は目を丸くしてから嬉しそうに笑った。
?『ママー!このお姉ちゃん日本語話せるよー(笑)』
男の子が振り返った先には、大きなお腹をした可愛いらしいお母さんが笑顔で頷いていた。
『ねぇ、僕、お名前は?』
?『晃太!もうすぐ4才!』
『へぇー晃太くんもうすぐお兄ちゃんにもなるの?』
そう聞くと、嬉しそうに大きく頷いてくれた。
晃『お姉ちゃんのお名前は?』
『Aだよ(笑)』
『Aちゃん!一緒に遊ぼ?』
晃太君のお母さんがゆっくりと近付いてきた。
?『すみません。近くに小さな子供が居なくて…いつも一人で遊んでたものですから。私もこんなだし』
大きなお腹に手をやって晃太くんの頭を撫でている。
『私も遊び相手探してたので、一緒に遊ばせてもらっていいですか?』
お母さん、めぐみさんはお願いしますと言ってくれた。
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作者名:花梨 | 作成日時:2017年5月22日 16時