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光沢を帯びた、茶色く大きな扉の前に二人で待つ。
もう直ぐここが開き、大勢の人の前を歩くことに緊張して隣を見ると、安心できる存在がそこにはいた
『……そーちゃん、ありがとう』
声をかければ、いつもの優しい声が聞こえる
小さい頃から私を安心させていた声。
優しい温もりの詰まった、そーちゃんの声だ。
『なんでィ、どうした?』
『私、すっごく幸せだよ』
「そーちゃんのおかげで」
そう付け足すと、照れくさそうに自分の頬をポリポリと掻く
私から視線を外したかと思えば、ぎこちなさそうに再び合わせる
『それは俺もだ、A。
あと……今のお前、すげェ綺麗でさァ』
目を細め、柔らかく微笑みながら言ってくれる彼に笑い返すと、扉が開いて照明が射し込んできた
眩しい光に目を細めたくなるが、一歩一歩と、ゆっくり歩く中で、前を見つめる
周りの人達からはたくさんの拍手が送られ、私達のためにこんなに多くの人が集まってくれたことに感謝だ
そうして、新郎、彼の前に辿り着く
『旦那ァ、後はよろしく頼みます』
『あァ……任せろ』
いつものだらしなさなど皆無のように、真剣な顔で話す二人。笑いそうになるのを堪えて、私は彼の横に立った
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白桜姫 - 続き見たい(´;ω;`) (2018年10月21日 3時) (レス) id: 6519ad1531 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ひなさん» 引退ではなくお引越しにしました笑 あんまり意味は変わらないのですが、お引越しとした方がまたひなさんに会える気がするので! いつも本当にコメントありがとうございます。 これからもよろしくお願いします( ´ ∀`) (2017年12月25日 12時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ハルさんが引退するとの事なのでハルさんの作品を全て読もうと。感動しました…泣きましたね…泣きながら読んでました(T-T)番外篇も、楽しみに待っています。 (2017年11月11日 13時) (レス) id: 843e6f4730 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ドS娘さん» 前作でもコメントありがとうございます。 映画化ですか、これが……。いいですね、そんな妄想をしながら今夜は寝ようと思います。 読んでくださりありがとうございました。おやすみなさい (2017年7月5日 23時) (レス) id: 11a385a726 (このIDを非表示/違反報告)
ドS娘 - 感動してガチで泣きましたもう映画化して欲しいです! (2017年7月2日 10時) (レス) id: 8d85534e35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2015年12月10日 17時