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総悟さんが眠ってから四日目の日

天気も気温も特に変わらず、のんびりと時は流れていく




『明日、お前の外出許可出たぞ』



そんななんでもない日の開口一番、坂田さんにそう言われる



『外出許可って……』

『外に遊びに行く。ただし走んじゃねーぞ

……あと無理はするな』



久しぶりの外ということでふわふわした気持ちになり、ずっと総悟さんに外出許可のことを話していた


変わらず返答はないが、声は聞こえるだろうと信じている





そして日付は変わり、いよいよ外出許可日。

見事に天気は晴れ、私は坂田さんと江戸の町をぶらりぶらぶらと歩いた



『あ、ここは……』



しばらく歩いて目に止まったのはあの団子屋。

そこまで遠い日ではないのだが、どうも懐かしく感じてしまう



『ん? ああ……』

『そういえば前にここで坂田さんと団子、食べましたよね?』



私が江戸に来た日。坂田さんとここで団子を食べた気がする

記憶があやふやなところはあるが、坂田さんの顔はちゃんと覚えていた


しかし彼は、切なそうに団子屋の椅子に目を落とす



『……そうだな』

『せっかくなんで入りませんか?
私、ご馳走します』



坂田さんに今度は私がご馳走する、と約束していた。その約束を今果たそう。


そう思い財布を取り出すが、彼に手を優しく降ろされてしまう



『ここは男を立てさせてくれよ』



そして坂田さんは私の言葉を押しのけるように、お金を払ってしまった



『坂田さん、ありがとうございます

でも、前にもご馳走してくれたじゃ……』




あれ……前ここに来た時、私は自分で払った?

坂田さんが払ってくれた?



『私、自分で払ってましたか……?』



そう聞くが、坂田さんは何だか難しそうな顔をしている。眉間を寄せ、私から目を逸らした。





『坂田さんが……?』



この問いに、坂田さんは黙ってかぶりを振る。私たちの間には静寂が訪れるが、私の胸は大きく鳴り響く。


苦しくなり、そこをギュッと掴むが、一向に治らない



それなら、私は誰とここに来たの? 坂田さんじゃないの?




もしかして……総悟さん、なのだろうか

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 坂田銀時   
作品ジャンル:アニメ
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白桜姫 - 続き見たい(´;ω;`) (2018年10月21日 3時) (レス) id: 6519ad1531 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ひなさん» 引退ではなくお引越しにしました笑 あんまり意味は変わらないのですが、お引越しとした方がまたひなさんに会える気がするので! いつも本当にコメントありがとうございます。 これからもよろしくお願いします( ´ ∀`) (2017年12月25日 12時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ハルさんが引退するとの事なのでハルさんの作品を全て読もうと。感動しました…泣きましたね…泣きながら読んでました(T-T)番外篇も、楽しみに待っています。 (2017年11月11日 13時) (レス) id: 843e6f4730 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ドS娘さん» 前作でもコメントありがとうございます。 映画化ですか、これが……。いいですね、そんな妄想をしながら今夜は寝ようと思います。 読んでくださりありがとうございました。おやすみなさい (2017年7月5日 23時) (レス) id: 11a385a726 (このIDを非表示/違反報告)
ドS娘 - 感動してガチで泣きましたもう映画化して欲しいです! (2017年7月2日 10時) (レス) id: 8d85534e35 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory  
作成日時:2015年12月10日 17時

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