【銀魂】面白いに一味を【土方十四郎】

バカに普通を求めてはいけない ページ8

【Aside】



「何って、そりゃあ……全部ですよ！」

「……全部？」



土方さんは、少しだけこちらに目を向けると、怪訝そうに眉間に皺を作る。


(……あぁ、そういうところも面白い。……神ってる)


ほんと、最高だよなーこの人、と胸中で呟く。恐らく、ここまで、面白い人は私の23年間の人生で初めてだろう。



「こう、何て言うんでしょうねぇ、そのリアクションだったり、まず顔に人相が出すぎているところでしょう？顔に……土方さんの全てが、出てて……ブフッ」



決してバカになどしているわけではないが、こう、何て言うんだろうか、やはり御本人を前にして言うなんて笑ってしまう。



「バカにしてるよな、明らかに分かりやすくかつ明瞭にバカにしてるよな」


「あ、大事なことは二回言うタイプですか？奇遇ですねぇ、私もです！」


「お前に聞いた俺がバカだった！！」



ツッコミの際に彼のこめかみにぴきりと青筋が浮かび上がるのはお約束だ。

土方さんは、いつものようにチッ、と舌打ちをすると、煙草を取り出し、紫煙を吐いた。溜め息を吐くようにに出てきたそれは、ゆらゆらと揺れながら、ゆっくりと天井に消えていく。


そんな些細なものすら、土方さんから出たモノだと考えると少しばかり興味がわいてくる。


あの紫煙の中の物質には、副流煙の代わりに「ワタシハオモシロイ」物質がたっぷりと入っているんじゃないかな、とか考えてしまう。


それくらい、私は土方さんに興味があるし、面白いと思っているのだ。


ヒジカタサーンイズベリィインタレスティングだ。



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