【銀魂】面白いに一味を【土方十四郎】

秘密 ページ34

【Aside】



「・・その姿を見た者は一人としておらず、一瞬にして背後から敵軍の命を拐う…。

しかし、その場にあるのは、ソイツが殺した屍と、音もなく揺らめく紅だけ、…その事から、“血染めの死神”と呼ばれ、恐れられていた…。

しかし、それとは裏腹に、やはり実体を見た者が居ない為、半信半疑、都市伝説じゃねェのかと噂する輩も居るくれェだった。

…んで、それがどうした。」



・・長い長い解説を一言一句、噛まずに丁寧に言ってくれた土方さん、どうもありがとう。
…さて、ここからは私の番だ。



『…それの正体、私なんです』


「・・・は？」


『だ・か・ら！そ・れ・の・しょ・う・た・い・わ・た・し！アンダスタン!？』


「聞こえてるわアホ!!」



あれ、聞こえてないかと思ってわざわざ言い直したのに、お怒りの様子。ショーック。


そんなことはさて置き、え、…は？、と一人悶絶している土方さんはとても面白い。正しく、最高傑作である。


…そして、それに拍車を掛けるかのように、追加情報も与える。



「ちなみに、追加で言うと、別に私の姿を見た人が誰も居ない訳ではないですよ。銀時や晋助に、ヅラや辰馬に…。あ、でも、《敵軍》は殺っちゃいましたけどね」



そして追加情報を与えると、予想通り、今までに見たこと無いような皺を眉間に寄せ、額に手を当てて困り果てたようになっている。

・・あぁ、やっぱりこの人は予想を裏切らない。面白い。



そして、＿＿そういうとこが好きである。


…これは私だけの秘密。

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