もしかしてセットに失敗してV字前髪さん ページ3
【Aside】
もし体からココアが吹き出るとしたらどんな風に吹き出るんだろう、毛穴からかな、それとも身体中の穴という穴からかな、それとも鯨みたいに頭のてっぺんからかな、なんてことをを考えていた矢先、スッ、と開いた襖に、
「ありがとうそこの青年!!」
「………あァ?」
目付きの悪い、というか目だけで人を殺せそうな人に、叫んでしまったのは不可抗力。
(……ヤバイ、この後どうしよう………)
ただただ、思ったことを発しただけだった為、その後の言葉に詰まっていると、目の前のV字前髪の人は先程の「メス豚と言ってきた男の子」のように、じいっと私を見た後、眉をきゅっと寄せて、ゆっくりと口を開く。
「オイ、近藤さん。コイツァ……女じゃねェか……」
(…………エ)
発された言葉の真意が分からず、私はただ呆然と「V字前髪さん」を見つめた。
私は、じっと見つめる内、こんな疑問が湧いてきた。この人の前髪なんでこうなったんだろう、好きな女の子がいてカッコつけようとしてワックスつけすぎて失敗したのかな、それとも地毛なのかな、いやそんなことはないよな、だってこんな目付きして「いや長ェよ!!!!」
「ん?」
「考えてること全部口から出てんだよ!!バカにしてんのかてめェ!!」
ゼェゼェと肩を上下させる「もしかしたらセットに失敗してV字前髪さん」を見て、私ははて?と首を傾げる。
その様子に痺れを切らしたように、また「考えてること!!口に!!出てんの!!」と叫ぶ。
瞳孔をカッと見開く、「もしかしたらセットに失敗してV字前髪さん」に、仰け反り、刹那の思考停止の後、
「えぇっ!そんなバナナ!」
「古いわ!!!」
.
88人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
暇愛*(プロフ) - 狗冰さん» ごめんなさい、レス押すのを忘れてました…… (2019年7月15日 13時) (レス) id: 6dbb02dd11 (このIDを非表示/違反報告)
暇愛*(プロフ) - ありがとうございます!稚拙な作品ですが、よろしくお願いします! (2019年7月14日 20時) (レス) id: 6dbb02dd11 (このIDを非表示/違反報告)
狗冰(プロフ) - 面白そうです!更新ファイト! (2019年7月14日 19時) (レス) id: aa5a4ed97b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:暇愛* | 作者ホームページ:
作成日時:2018年6月11日 2時