虎の娘《３》 (ページ4)

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童謡ダンスページ4

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ある日の仕事終わり、特にやることも無かったからお風呂にだけ入ってベッドでこのまま寝るか迷っていると突然閑也から電話がかかってきた。

何かあったのかと驚いて電話をとると「童謡ダンスの振り付けが思いつかないから一緒に考えて欲しい」ということだった。

正直、私はトラジャの中ではダンスに自信がある方ではないし宮近とかに相談した方が良い気もしたけど、閑也に頼られたのは初めてで嬉しくて思わず頷いてしまう。

吉澤「今日はもう遅いから明日相談しても良い？」

A 「分かった、それいつまでとかある？」

吉澤「一応撮影は来月の予定とは聞いてる」

その言葉に軽く返事をしてそのまま電話を切る。

そして、さっき閑也から聞いた次の童謡ダンスの課題曲『おもちゃのチャチャチャ』を調べて聴いて合いそうな振りの候補を考える。

A 「…わっかんな、」

いつかのEP.4の時もそうだったけど、私には振り付けの才能が無いのかひとつも浮かばない。

大体のことはゆっくり時間をかけて丁寧にすれば何とかなったけどこれだけは無理そうで諦めて寝ることにした。

次の日、いつもより少し早めに楽屋に行くと既に机いっぱいに資料を並べて頭を抱えている閑也が居た。

吉澤「…あ、おはよ。ごめんね、こんな朝早くに」

A 「全然いいよ、なんか思い付いた？」

撮影の時まで他のメンバーにはこの企画があることすら知られたくないらしく、時間的にも焦っているのが伝わってくる。

吉澤「一応フォーメーションだけは考えてみたんだけど…」

そう言って閑也が大量にメモがされている紙を見せてくれる。

最初のセンターは私でそれから順番に全員がセンターになってラストが宮近。

センターの時以外閑也だけがほぼ後ろなのも閑也らしい。

正直もっと目立っても良いと思うけど、だからと言ってどう直せばいいのか分からないから私は「いいと思う」とメモを返した。

それから今までの童謡ダンスやパフォーマンスの時の振りなどを思いつく限り見返して、一番来るのが早かった如恵留が来るまでに何とか一連の振り付けは完成した。